(49)ピグマリオン効果で業績アップ
- 1.部下が良い結果を出した時は、少しオーバーな態度と行動でほめる。
- 2.ほめる時には、部下の「努力」に重点をおく。
- 3.部下が失敗した時は、経験やヒントを与えて指導する。
- 4.指導する時には、その原因が能力不足ではなく、「努力不足」であると部下が考えるように指導する。
- 5.常に「アクティブ・リスニング」(積極的に傾聴する姿勢)で部下とのコミュニケーションを図る。
上司は部下に対する期待を素直に伝える能力を身に付け、部下を動かそう!
(48)「顧客満足CS」向上のための具体策づくり
CS向上には、まず「お客さまの声」が原点となる
★お客さまの満足のポイント
★現状感じている不満は何かということを知る必要がある。
【顧客満足度調査のメリット】
①調査表を郵送し記入してもらうため、面と向かって言えない不満を知る事ができる
②CS向上に取り組もうとしている意思を、相手に伝えることができる
③低コストで実施でき、明確な改善具体策を立てることができる
- ★調査後はすぐに対応し、改善する必要がある。
- ★最低でも年に1回はアンケート調査を継続実施し、過去の結果と比較検証を行い、改善を続けねばならない。
「ミステリーショッパー調査」とは、外部の専門調査員や一般消費者に依頼して、お客さまの立場から実際にサービスや対応ぶりを体験してもらい、現場における改善課題を明らかにしようとするものである。
【覆面調査のメリット】
①好調なライバル店と比較し、自社に欠けているもの(品揃え、商品知識、販促物など)を拾い出せる
②自分たちでは「できている」と思っていたサービスが、顧客の立場から見ると全然できていないことを洗い出せる
(47)『筋金入りの方針書』
創業者は一から会社を起こしたがゆえに会社をよく知っており、とかく口を出してしまう。立ち上げた会社を潰すまいとする創業者ならではの必死の行動であるが、そのために創業者から指示が出るまでだれも動けなくなるのである。
トップ交代を目前に控える会社の場合、社員は慣れた仕事のやり方・パ ターンが変化することに不安を感じている。また事業承継の時期が迫る同族会社でよく見られるのが、「次の社長はどうせ息子だ」というあきらめが社内に流れ、上昇志向の強い社員がモチベーションを低下させるという傾向である。
引き継いだ後のトップがズボラな場合、それを認めない、認めたくない社員が増え、次第にトップを無視するようになる。しかし社員とて食べていかねばならないので、とりあえずトップの言うことは聞いたフリをして、自分がよしとする考えで仕事をする。
改善法
それによってトップの考えを全社一丸で共有化し、取り組む姿勢をつくり出すことができる。
・その期の方針
・行動計画
それを個人評価とリンクさせ、活性化していくのである。
(46)「人生の先行管理」を、せよ
これら2つを進めていくには、
(2)自分の時間を何に使うのかの時間配分をし(スケジュールの設定)
(3)将来の自分のための時間を重点的に確保して
(4)そのために最適な自分の行動リズムを知り
(5)目的意識を持って日々を過ごすこと
(45)顧客満足度「最高ポイント」
顧客満足度を上げることを第一として、商品改善、営業改善、業務処理改善に取り組むことを経営として最重要視できているだろうか。
- ・現状の業績を支えている「顧客」は自社の何を支持して選択してくれているのか。
- ・本当に自社は「他社にはない満足要因」を提供しているのか。
- ・今の顧客はこれからも自社の商品・サービスを購入し続けてくれるのか。
- ・自社を支持してくれる新規顧客ターゲットの特性はどのようなものか。
- ①安定して読める数字をB(ベース)
- ②新規顧客として今後継続利用が見込まれる顧客をNB(ニューベース)
- ③単発的に入るスポット受注
先々、業績の読みがどうなるかを検証し、目標との差を埋める対策が必要である。
(44)『企業経営の羅針盤「経営方針書」』
経営者・幹部のマネジメントは、日、週、月、四半期で計画通り実行されているかどうかを日常的にチェックし、計画と実績にズレがある場合は原因を究明し、軌道を修正することにある。年間の目標、行動指針を記述した『経営方針書』はまさに企業経営の羅針盤と言えよう。
- 1.新年度スタートに当たって(あいさつ)
- 2.経営理念、社是、スローガン
- 3.社員実践訓、幹部心得
- 4.前年度の反省
- 5.会社の基本方針
- 6.中期ビジョン・計画
- 7.年度計画
- 8.部門方針・計画
- 9.年間行事スケジュール
- ①決定事項は当日中に全メンバーに連絡する。口頭より書面。
- ②メンバーが理解しているか否か復唱させる、全員で読み合わせる。
- ③即、行動を起こさせる。今大切なことは諭し、理解させることよりも、行動を変えさせることである。
- ④実行させた第1日目に行動の結果を報告させる。2日目以降も同じく結果報告させる。
- ⑤1週間で明らかに行動を変えさせることである。1週間で変えさせることができたか否かが方針徹底の一番のポイントとなる。
- ⑥評価をする。良かったことを即全員に伝える。行動を善循環に持っていくためには、悪い点を指摘するよりも、良い点を誉めることである。
(43)『新入社員の早期戦力化』
- (1)相手の立場を尊重する「礼儀」である。礼儀はあいさつに始まり、あいさつに終わる。「一期一会」の心で誰よりも先に。
- (2)職場にあっては、相互にヤル気の合図でもある。大きな声であいさつをすれば、職場の仲間の合図となってリズムと活力を生み出す。
- (3)明るい人間関係をつくり出すものである。さわやかなあいさつは、人の心を結ぶ架け橋となる。上下関係はなく、微笑みを添えて実行しよう!
- ①仕事の締めくくりであり、次のステップの始まりであること。
- ②業務の流れを円滑にする潤滑油であること。
- ③「報・連・相」を行うことで、自分の仕事のやり方、考え方が整理され、上司の考え方、判断基準を理解することになり、自分を成長させる場となること。
- ④相手の立場、役割が理解でき、チームワークを向上させる。
こうした「当たり前」の基本的なことが社風、風土として徹底されている会社が、伸びている会社である。
(42)経営者・幹部必見「仕組み」を考えることが仕事
- ●お客さまから引き合いが来る方法を考える
- ●商品開発の計画を立てる
- ●新事業や新分野参入を検討する
より売れる仕組みや儲かる仕組みを考えるのが、経営者・経営幹部の仕事だ。
経営者や経営幹部は、もっと「戦略」づくりに時間をかけ、仕組みを練り上げることが必要ではないだろうか。
(41)『楽しくなる!目標管理制度』
現状の目標管理制度を自社の経営方針・品質方針などの方針管理を主体として、個人あるいはチームの成果配分にまで連動させ、一般社員が自主・自立性をもってウキウキ、ワクワクと楽しくなるような制度でなければならない。
(40)情報管理が業績を左右する
業績を創るのは情報管理業績の良い会社の営業部隊
1.上司が部下の情報、行動(過去・未来)を知っている
2.メンバーが互いの情報、行動を把握している
実現するためのポイント
(1)部下は営業活動の結果(情報)を上司に報告し、指示を仰ぐ。商談が終われば、即報告すること。
(2)上司は部下からの報告(情報)に対してその場で指示を与える。
また、全メンバーに情報を即時に伝える。
(3)メンバーは、上司に明日の行動予定(何時に、誰と会い、何を提案するか)を事前に伝える。
(4)情報整理のための打ち合わせを週1回は必ず行う。ただし、業績の悪い部門は毎日行う。
これは原則、全員参加とする。
(5)年度予算・目標数値に対して、あといくら足りないのか(=先行累計差額)をリアルタイムで把握し、壁に貼り出すなどして「見える化」する。それにより、メンバーの業績に対する達成意識を高める。
(39)トップ企業に上り詰めたキーワード
シェアを獲得しながら、コストを抑える姿勢を崩さない点も、顧客から非常に高い評価を得ている。
単にシートカバーの交換だけを行うのではなく、情報提供を行うことで付加価値をさらに高め、顧客から尊ばれる存在となっている。
(38)問題意識を持ち続けよう!
これらの疑問を少しずつでもクリアする積み重ねこそが、自分自身の成長にもつながり、強い組織(企業)の誕生にもつながっていく。
(37)役割意識が品質向上へ
(36)経営の流れをつくる!
- ・異なった年齢、価値観、意欲を持つ社員に対して一体感をもたせ、会社に対する帰属意識を高めるためには、
- ・「共通体験」が良い。会社全体で取り組んでいること、影響を及ぼしていることが社員の帰属意識を高めさせる要因となる。
- ・自社の過去の流れ(歴史)と将来の流れ(ビジョン)を明らかにし、社員全員に意識させること。
(35)得意先訪問調査
・取引の経緯
・クライアントの強み・弱み
・QCDS対応
(品質・コスト・納期・サービス)
・営業担当者の姿勢
・得意先から見た伸びるポイント
・その他要望
(2)プロダクト・アウトからマーケット・インへ発想を転換するこが大切である。
(34)現場を動かし、改善を進めるためには
(1)各グループ別に残業時間の目標設定を実施
(2)各機械別に稼働率目標を設定
(3)稼働率を向上させるためにやるべきことを6W3Hで設定
など
営業や生産現場に計画を落とし込む際は、損益に直結した生産性指標を設け、リーダーがかみ砕いた形でメンバーへ徹底させなければならない。
自社の生産性指標は何なのかを、ぜひ一度検討してもらいたい。
(33)成果主義と人材開発の関係
★成果主義とは、高い目標の達成を目指す仕組みである。★
幹部社員から、「同じ管理職で目標設定に差があるのは不公平ではないか」。
- ・ストレッチ目標(=最大限の努力で到達可能な目標)にする。
- ・人事制度という仕組みだけでなく経営者自らが管理職の評価をする。
-
・「リーダーシップ」が重要。
結局、リーダーや挑戦意欲のある社員が育つような風土づくりをしていくことが最重要課題なのである。
(32)『万年赤字から』単月黒字化へ
万年赤字から単月黒字化を果たした紙器メーカーの「復活プロセス」を紹介しよう。
あるベテラン社員は毎日外出していたが、「忙しい」と言うばかりでどこへ行っているのか全く分からなかった。そこで社長は彼の1カ月間の訪問件数を、得意先の成長性と自社への貢献度という観点から次のように分析した。
- (1)行かねばならない先(貢献度、成長性が高い)...12件
- (2)あまり行かなくてもいい先(貢献度、成長性は平均並)...57件
- (3)行かなくてもいい先(貢献度、成長性が低い)...23件
そこで社長は行かなくてもいい先より、行くべき得意先や新規見込み先への訪問を優先するよう指示した。理屈では動かないベテラン社員も、分析結果を見て何も言えなくなり指示に従わざるを得なくなった。
予算を決められた以上、営業社員は使わねばならない。開発ネタを上げざるを得ない仕組みを作ったわけだ。
このように生産部門の若手部員を新規開拓チームへ異動させるという、従来の非常識を常識とする仕掛けによって顧客数を増やすことに成功した。
人にいかに動いてもらい、どのように動かしていくかが、組織を万年赤字から単月黒字化へと向かわせるポイントとなったのである。
(31)人手不足解消法
人手不足を解消するためには、業務を「変動業務」と「固定業務」に分け、さらに「適正配置」を行う必要がある。
1.変動・固定業務の明確化 | 変動業務とは、売上高や客数の増減によって作業量が増減する業務。 |
2.固定業務を省き適正配置を行う |
時間、場面によって、どこまでの業務が必要であるかを明確にする。 ムダな業務を省かない限り、生産性は向上しない。 |
よく「現場100回」と言われるが、現場で実際の動きを見ていると、業務の流れがよく分かる。業務改善のためには常に「現場」を確認し、ムダを省くことが大切である。
(30)「顧客満足CS」優先か、「社員満足ES」優先か
ゲーム的要素を持たせた社内表彰・特典システムの構築で、"人間満足"経営を目指そう。
(29)幹部は自身の役割を認識すること
(28)業績革新のための営業マンの資金管理
営業マンにこの点を強く意識させないと、資金面すなわち財務の改善はすすまない。
提唱したいのが、財務粗利益管理である。この公式を営業マン一人一人に当てはめて評価を行う。
売掛債権は、各営業マンが担当している得意先の売掛残高及び受取手形残高の合計である
在庫は営業マンの売上高に応じて分配する
管理面の改革がきっかけで、大幅な体質改善につながり、利益につながる。
(27)勝ち組になるために
【勝ち組と負け組の違い】
勝ち組 | 負け組 |
戦略がハッキリしている ケジメがついている スピードが速い 原因自分論 チームワークが良い きびしい 明るい 黒字・無借金 |
⇒戦略がボンヤリしている ⇒ルーズ ⇒スピードが遅い ⇒原因他人論 ⇒バラバラ集団 ⇒あまい ⇒暗い ⇒赤字・借金過多 |
企業戦略、事業戦略、経営戦略の3大戦略を知り、各々が明確になっている。
- (1)企業戦略・・・ビジョン、企業性格、後継体制などが明瞭か。
- (2)事業戦略・・・「勝てる場」(自社の強みを活かし、どこの誰を相手に、何を提供するか)をとらえているか。
- (3)経営戦略・・・(攻めと守り)×(内部努力を外部活用)で「勝てる条件」をハッキリさせているか。
PDCAのマネジメントサイクルが正しく、速く回っている。
- (1)計画力・・・正しい現状認識で、正しい目標設定になっているか。
- (2)実行力・・・決めたことをやり抜くトップ、幹部の率先垂範があるか。
- (3)反省力・・・タイムリーな報告、会議などで問題を発見しているか。
- (4)対策力・・・3~6ヶ月先行で早めに手を打っているか。
きびしく、明るくモチベーションを高めているか。
- (1)OJTリーダーが存在し、メンバーを激励しているか。
- (2)基本動作を型決めし、日ごろから鍛錬しているか。
- (3)コミュニケーションが良く、不満ガスを除去しているか。
(26)報酬の分配ルールははっきりと
(25)企業のトップがなすべき仕事
1.『現場』をよく視る | 現場とは社内や工場だけではなく、市場や顧客の動向も含む。「外」から常に情報を収集し、技術・顧客動向の潜在的ニーズを一歩も二歩も先読みする。自社の技術が役に立てる新しい業種・業態・企業はどこか、法改正など環境変化によって自社の技術変化、進化すべき部分はどこか、などの視点に立った情報収集をしている。 |
2.『危機感』を持つ | 「今の仕事・技術・顧客は3~5年後には廃れる」「現状の場・技術・顧客に固執すると、ライバルが現れて価格競争は必至となり、市場の魅力が失われる」という強烈な危機感を持ってる。 |
3.『計数』を見抜く | トップは、会社の数字の変化を読み取ることが必要である。現場の変化はすべて数字に表れる。そうした数字の変化を読み取っている。 |
4.『社員』と戦う | 社内改革を進める際、「なぜ順風な今の時期にするのか」と反発する社員の意識、社内風土・体質との戦いを避けて通らない。 |
5.『スピード決裁』をする | 変えるべき方向性は、営業・製造・開発・財務などそれぞれの責任者と話し合い、スピード決裁している。 大きな方向性が決まると、枝葉末節は現場に任せている。 |
6.『チェック』および『修正』をする | 定期的に業務が決めた方向に進んでいるかどうか、悪循環になっていないかどうかをチェックしている。 仮に循環系統に支障を来しているのであれば、それを修正することが大事である。 |
進歩的な中長期戦略を行っても、その本質的な部分は上記のように極めて原則通りでシンプルである。この極めてシンプルなことが疎かになっていないだろうか。企業のトップはあらためて見直すべきでる。
(24)効果的な業務改善策
- ・現状の業務フローに沿って、問題点の整理や原因分析を行う。大切なのは、業務の流れに沿って行うことである。これを場当たり的にやってしまうと、部分最適に陥り、本来あるべき姿が明確にならない。
- ・「調達物品の選定」→「仕入先の選定」→「発注方法の選定」など、一連の購買業務フローに準じて問題整理と原因把握を行う。
- ・従来の方法に疑問を持ち、さらも業務改善の目的をよく理解し、何をどのように改善すれば良いのかという問題意識を持たせることも重要だ。問題意識のない人間に、問題を指摘できるはずがないからである。
- ・改善策を策定する時のポイントは、次のように要約される。
- (1)実際に運用できるレベルで策定する
- (2)費用対効果がどのように変化するのか数字でとらえる
- (3)1つの業務改善から、相乗効果が出せないか深く考える
具体策を策定したが現場で使えなかったり、管理方法が不明確でチェックが行われていないなど、現場で使える対策でないといけない。
(23)SPAとは
その背景には
需要予測と生産計画を立てて生産を進め、実際の売上げとのギャップを分析するため、需要予測の精度を高めていくことが可能であり、在庫の圧縮を実現できる。
生産から販売までを自社で行うため、製造過程や物流過程における中間マージンを圧縮できる。
(22)業務を向上させる会議
目標達成者を明確にする。「決めたことは必ず実行」する、緊張感のある会議を!
(21)規模別業務改善策
企業規模 | 業務改善策 |
中小規模 |
改善に入る前に社員の基礎教育が必要となってくる。 まず、トップ方針の意味を理解すること。 それを各部門に展開し、実行する具体策を明確にして成果を上げる仕組みが大切なことを理解させなくてはならない。それが理解できて初めて、改善という行動が起こせるのである。 |
中堅企業(売上高30億以上) | トップ方針と部門方針、実行具体策の繋がりを明確にし、数値化していくことである。行動基準を数値化できなければ中堅企業とは言えない。経営セミナーや教育、または経営協力、しっかりと仕組みをつくっていきたいのなら、経営診断を活用してはいかがだろうか。 |
大企業(売上高100億以上) |
売上高100億円以上の大企業は、決まった方針のPlan(計画)⇒Do(実行)⇒Check(チェック)⇒Action(検証)サイクルを、きっちり回すことである。 特にCheck(チェック)とAction(検証)は大切である。これらのポイントを踏まえた上で、業務改善で利益を上げていかなければならい。 |
業務改善のポイント |
(1)徹底した現状認識 (2)問題点の抽出 (3)問題点の検証 (4)原因の追及 (5)対策、実行、チェックの地道な結果がでるまでの対応 (6)成果の確認 (7)歯止め(成果の継続化) |
(20)業績は管理、コントロールがなければ上がらない
管理をしないと増えるもの | コントロール | 管理をしないと減るもの | 業績 |
経費 | 予算管理 | 売上高 | ⇒目に見える業績 |
売掛金 | 回収期間の設定 | 利益 | ⇒目に見える業績 |
在庫 | 適正在庫基準 商品回転率 | 生産性 | ⇒目に見える業績 |
クレーム | 基本動作・標準化 | 信用力 |
⇒目に見えない業績・ブランド力
|
ミス・ロス | 5S・3ム(ムダ、ムリ、ムラ) | イメージ |
⇒目に見えない業績・ブランド力 |
(19)目的をつかめば、「問題」も「要らないもの」も見えてくる。
- ・仕事ができる人とは、物事をシンプルにとらえられる人、絡み合った問題を単純明快に整理できる人のことをいう。一見、複雑怪奇に見える問題でも、根っこの部分、すなわち事の本質を覆い隠しているベールを1枚づつはがしていけば、解決の糸口はちゃんと見えてくるものだ。
- ・仕事ができない人は、何事につけ、物事を複雑にしたがる癖がある。
- ・仕事ができる人とできない人の最も大きな差は何か?それは、その仕事の目的を理解しているか、否かである。
- ・目的を成し遂げるための「手段」ばかりに気をとられ、何のためにそれをするのか、肝心の目的そのものを見失っていると、いつまでたってもピンボケの仕事しかできない。仕事の問題解決、効率向上の第一ボタンは、その仕事の「目的把握」と言ってよい。
- ・今やっていること、これからやろうとすることを、目的に照らし合わせてみる。そして、目的にそぐわないものがあれば、それが「問題」であり、「不要」であることが分かる。
(18)トヨタ生産方式の本質と展開のポイント
1.ムダを知る
ムダとは、目的より手段が大きいことをいう。10の力でできる仕事を12の力を費やしていれば、2の力がムダとなる。生産活動で発生するこのようなムダを見えるようにした上で、このムダを徹底的に取り除く改善活動を行い、原価低減を図ることが管理・監督者の仕事である。トヨタ生産方式では、生産現場で発生するムダを7つのムダに分類している。- (1)つくりすぎのムダ
- (2)手待ちのムダ
- (3)運搬のムダ
- (4)加工そのもののムダ
- (5)動作のムダ
- (6)不良をつくるムダ
- (7)在庫のムダ
この中で特に(1)のつくりすぎのムダを重視している。つくりすぎて在庫が過大になると、さまざまな問題点を隠してしまうからである。経営者・幹部としては、自社の在庫が過大かどうかをまず判断して欲しい。
そのための経営数値としては、在庫保有日数である。在庫回転率で見る会社を見受けられるが、保有日数で見ている会社はあまりない。
-
在庫保有日数は3つあり、
- (1)材料在庫保有日数=材料在庫÷月間材料費×30
- (2)仕掛品在庫保有日数=仕掛在庫÷仕掛原価×30
- (3)製品在庫保有日数=製品在庫÷売上原価×30
一度自社の数値を把握していただければと思う。
2.在庫削減で根本の問題点を顕在化させる。
在庫削減を行った場合、設備の故障や不良などの異常が発生すると、在庫がないために作業がストップしてしまう。そうすると、問題点が顕在化するので、根本的な改善策が徹底的に実行できるようになるのである。
在庫費用は、在庫の約15~20%が年間でかかっているといわれる。 1億円の在庫があれば、約2,000万円。これを半減するだけで約1,000万円のコストダウンとなる。 経営者・経営幹部はこのことに早く気づき、実行すべきである。(17)経営方針書は活用されていますか?
(16)業績を伸ばす3つのポイント
1.マーケティングを活用した営業展開
| マーケティングを活用するということは、市場動向・商品・顧客ニーズの3つの側面から、今売れるモノは何かをつかみ取ることである。 ある商品が売れることで付帯商品のニーズが増える、商品以上に付随する特定サービスが求められているなど、市場からの情報を早くかつ的確に収集・分析し、本質を見極めた営業展開が最も必要とされている。そのため、これまでの顧客・商品に固執することなく、なおかつ既成概念を打ち払う必要がある。 |
2.営業プロセス管理の徹底
| 営業プロセス管理とは、まず営業活動を「ターゲット先の選定→アプローチ→ヒアリング→企画・見積書提出→プレゼンテーション→クロージング→受注→目標達成」の各プロセスに分割する。そして目標を達成するためのプロセスを重点的に改善するということである。 また「できたのか」「できていないのか」その情報を共有化することでより効率を上げることができる。 |
3.社内の意思統一 | 業績を伸ばしている企業には明確なビジョンがあり、末端の社員まで浸透している。いくら優秀な社員が多数在籍している企業でも、ビジョン達成のために進むべきベクトルを合わせている企業には到底かなわない。成長するスピードが違うのである。 |
(15)プロ経営者の8大条件
(14)会社はトップの器以上には成長しない
(13)対話力を高める5つの掟
★その1―唯我独尊に陥るな
まず、ボイスレコーダーを買うこと。そして、自分の話を録音して聞いてみる。なんと聞き取りにくい、魅力に乏しい声であるか、が分かる。
聞き取りにくいあなたの声を聴いてくれる相手の情けによって、対話は成り立つことを知るべきである。
腹式呼吸による発声訓練や口を大きくハッキリ開けて発音するなど、初心に返って努力する。
★その2―急いては事を仕損じる
一般的に多くの人に言えるが、話すスピードが速すぎる。速すぎると、言葉の意味も理解され難いし、軽々しい印象になる。意識してゆっくりしゃべる習慣を身に付けよう。もちろん、言葉は借り物ではなく、自らの言葉でしゃべること。
★その3―共感なくして対話なし
相手の意識をこちらに向けさせるには、相手と「共感の場」を持つことだ。例えば、相手が興味を持っていることや悩んでいることを聞き出し、タイムリーな話題も適宜盛り込み、相手の話すことに耳を傾ける。さらに大事なことは、相手の言っていることが仮に分からなくても、あきらめずに聞こうとする態度、何とか理解しようとする姿勢を相手に示すことだ。
★その4―間抜けな対話はつまらない
そして、「間」である。間とは、話の中に相手の理解を深める時間を与え、対話を円滑に進めるための緊張と緩和を巧みにつくり出す踊り場のことだ。間のうまい聞き方、話し方ができれば一流である。
★その5―見えない相手にこそ対話力がモノをいう
「瞬速」で進展する情報化社会。世の中が便利になればなるほど、この対話力が重要になる。顔も知らない相手に商品を販売するネット通販は、それだけの信頼を勝ち取る「もてなしの対話力」が不可欠だ。顧客の表情や声の調子などが一切無い「売り場」において繁盛しているネット店舗は、相手の要望を的確にくみ取り対応する細やかなサービス精神にあふれている。
それは「究極の対面販売」とも言うべき、相手を思いやる心である。
(12)中小企業の「見える化」
◇見える化で組織は活性化し、業績も上がる。
| 見える化 | 方法 |
経営理念・ビジョン |
会社の「社会的存在価値」 「目的」 「会社の未来像」 |
|
目標・方針 | 自分達で作成した年間、月、週、日の目標 | ・部門別、拠点別に掲示。 |
結果・成果 | 「プロセス」と「成果」 失敗した場合の「原因」と「改善」 |
|
(11)人を育てる
(10)4大経営資源+2つの経営資源
4大経営資源
+
ブランド
「しっかりした企業」「約束を守る会社」「元気な会社」「官僚的な雰囲気」など、取引先を見渡せば何らかの印象や感想が出てくるものである。そのおぼろげな感覚が、企業に対して感じるブランドイメージ。社風
業績が悪化している会社は「暗い」「約束を守らない」「お互いの信頼関係が低い」といった悪い点が会社の文化=社風となってしまっていることが多い。(9)経営品質向上活動の3つの重要な考え方
1.考え方の共有 |
改善・革新活動において様々な方法・手法があるが、その「使い方」を共有するのではなく、「考え方」を組織の中で共有していくことが大前提となる。 「考え方」を共有するということは、目的・目標を達成するために、方法・進め方の選択、進捗状況と結果の検証を、しっかりと時間をかけて話し合いの中で共有していくことである。これにより組織としての「考え方の共有」が促進される。 |
2.振り返りと気づき | 問題・プロセスの改善だけではなく、その問題を引き起こしている組織の「規範」や、考え方の根本を変えていくことを目的としている。 目指すべき方向の確認と、現状否定から新しい気づきと、成長の糧を生み出すことを重視することが必要になってくる。 |
3.話し合いとその風土 | 新たな気づきで明らかになった課題・問題を上層部だけではなく、全ての社員と共有することで、改めて組織の問題・課題の本質が明らかになる。この「話し合い」ができる風土を定着させることが組織全体の革新に繋がる。 |
(8)管理・間接部門(事務現場)の5S
トータル改善を図る!
5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)は多くの企業で実施されているが、『事務所も事務という現場=事務現場』であるということを認識し、生産現場だけでなく、管理・間接部門も含めたトータル改善を図ることを心掛ける。
これにより100万以上の事務用品のリサイクルが できた企業もある。
整頓についてはワンベスト原則に基づき実施する。
(7)成功する経営者の特徴
成功する経営者が持つ3つの要素
経営がうまくいくかどうかは、経営者の持つ次の3つの要素にかかっている。
問題を解決しようとする意欲
問題を解決する能力
問題に関連を持つ人々とうまくやっていく能力(6)バランス・スコアカード
バランス・スコアカードとは?
(1)バランス・スコアカードとは?
BSC(バランス・スコアカード)は1992年に、ハーバードのロバート・S・キャプラン教授、デビット・P・ノートンによって開発された。
当初は、単なる多面的な業績評価の為のものだったが、その後"戦略"そのものをマネジメントするものとなり、さらに組織変革のフレームワークとして活用するようになってきた。(日本には8年前の1997年翻訳出版)
BSCは財務指標項目だけでなく、非財務指標項目もマネジメントする。 すなわち業績を良くするためには、『顧客の視点』での要件項目、『プロセス』の要件項目、『人に関する』要件項目を明確にし、評価基準・目標を設定し、過去の成果である業績を実現させるために、日常どのような活動をすれば良いかを明らかにし、実行徹底させようとする。(プロセスマネジメント)(2)なぜバランス・スコアカードなのか
(3)業績の因果関係
の前に
の前に
の前に
(5)これからの経営者・経営幹部に求められる「5つのミッション」
徹底する実行力!
これからは目先の利益追求より、ミッションを明確に持って活動する企業が、顧客や社会に高く評価され、発展する。
企業は夢を追って、成長する。全社員で共有できるビジョンを、トップ・幹部は描くことが重要。ビジョンなき企業は成長しない。大きく広げすぎた屏風は倒れる。「身の丈に合った」ビジョンを持つことだ。
リーダーは、熱き思いがなくてはならない。得意先、関係先社員の協力を得るのもリーダーの情熱で決まる。
トップ・幹部が自社の経営に情熱をなくし、燃えていないと社員はやる気にならない。
自分が燃えなくして他人の心に火はつけられない。
今はスピード時代、決断が遅れるとビジネスチャンスはなくなる。成長する企業のリーダーは一分もあれば決断する。優柔不断のトップは会社を潰す。
決断することにより会社は動く。
素晴らしい戦略・方針も実行しなければ、成果は出ない。企業の格差は実行力の差である。経営者・経営幹部は、決めた事を「やり切る、やらせ切る!」社風をつくることだ。一つが崩れると全てが崩れる。
徹底する実行力が成長企業のポイントである。
(4)部下に「適切な権限」を与える事による、3つのメリット
「適切な権限の委譲」は不可欠
『潜在的な能力を伸ばす』には⇒彼らが持つ能力以上の仕事を与える。
。「適切な権限」を与えられた部下は、自らモチベーションを上げるのである。経営者・管理者は、「どうすれば部下のモチベーションを下げない環境を作れるのか?」と常に考えなければならない。
経営者・管理職に求められている役割は、自分の業績がよくなることではなく、「部下が目標を達成できるよう、また彼らの仕事のレベルが上がるよう指針を与え、教え、導くこと」である。そのために「適切な権限の委譲」は不可欠である。
(3)販売戦略構築を推進の7つのステップ
リーダーシップとチームワーク
(2)真実の瞬間
お客様と接触する瞬間!
顧客と取引する重要な局面の一つひとつについて、サービス・クオリティーの違いを顧客に認識させる。
差別化
真実の瞬間の管理
その場にいないマネージャーが「真実の瞬間」のクオリティーを向上させるには。
(1)成功しているアメリカ企業の8つの要因
社員全員の関与・確約(コミットメント)が必要
■行動の重視 ■顧客に密着する ■自主性と企業家精神 ■人を通じての生産性向上 ■価値観に基づく実践 ■基盤から離れない ■単純な組織・小さな本社 ■厳しさと穏やかさの両面を同時に持つ |
とにかくやる 顧客志向、顧客サービス リスク・テイキングと創造性 権限を与え、行動させる 人とビジョンを前面に出したマネジメント 最高のことをすること、常に改善を心がけること 整然とした組織構造 ラインに対する責任と説明の徹底 |
★迅速な行動、顧客へのサービス、実効性のあるイノベーションの実現こそが重要である。
しかし、こうしたことは、社員全員の関与・確約(コミットメント)なしには、決して実現されないのである。
経営ノウハウ(1)
- (1) 成功しているアメリカ企業の8つの要因
- (2) 真実の瞬間
- (3) 販売戦略構築を推進の7つのステップ
- (4) 部下に「適切な権限」を与える事による、3つのメリット
- (5) これからの経営者・経営幹部に求められる「5つのミッション」
- (6) バランス・スコアカード
- (7) 成功する経営者の特徴
- (8) 管理・間接部門(事務現場)の5S
- (9) 経営品質向上活動の3つの重要な考え方
- (10) 4大経営資源+2つの経営資源
- (11) 人を育てる
- (12) 中小企業の「見える化」
- (13) 対話力を高める5つの掟
- (14) 会社はトップの器以上には成長しない
- (15) プロ経営者の8大条件
- (16) 業績を伸ばす3つのポイント
- (17) 経営方針書は活用されていますか?
- (18) トヨタ生産方式の本質と展開のポイント
- (19) 目的をつかめば、「問題」も「要らないもの」も見えてくる。
- (20) 業績は管理、コントロールがなければ上がらない
- (21) 規模別業務改善策
- (22) 業務を向上させる会議
- (23) SPAとは
- (24) 効果的な業務改善策
- (25) 企業のトップがなすべき仕事
- (26) 報酬の分配ルールははっきりと
- (27) 勝ち組になるために
- (28) 業績革新のための営業マンの資金管理
- (29) 幹部は自身の役割を認識すること
- (30) 「顧客満足CS」優先か、「社員満足ES」優先か
- (31) 人手不足解消法
- (32) 『万年赤字から』単月黒字化へ
- (33) 成果主義と人材開発の関係
- (34) 現場を動かし、改善を進めるためには
- (35) 得意先訪問調査
- (36) 経営の流れをつくる!
- (37) 役割意識が品質向上へ
- (38) 問題意識を持ち続けよう!
- (39) トップ企業に上り詰めたキーワード
- (40) 情報管理が業績を左右する
- (41) 『楽しくなる!目標管理制度』
- (42) 経営者・幹部必見「仕組み」を考えることが仕事
- (43) 『新入社員の早期戦力化』
- (44) 『企業経営の羅針盤「経営方針書」』
- (45) 顧客満足度「最高ポイント」
- (46) 「人生の先行管理」を、せよ
- (47) 『筋金入りの方針書』
- (48) 「顧客満足CS」向上のための具体策づくり
- (49) ピグマリオン効果で業績アップ
経営ノウハウ(2)
(47)業績先行システム
先行管理を導入しても、その効果はすぐに現れるわけではない。根気よく続けることが大切である。「1年目は何も考えずに、とにかく真剣に取り組んでみて下さい。2年目には先行管理の良さを分かっていただけるはずです。3年目になれば先行管理の素晴らしさを実感でき、4年もすれば先行管理の考え方が定着・習慣化します。『業績が悪いから、わが社でもやってみようか』という軽 い気持ちでは、導入してもムダに終わります。」
導入当初は、営業社員から「明日の数字も読めないのに、3カ月先なんて分かるわけないですよ」という声が上がり、真剣に取り組む姿勢が見られなかった。
しかし、A社には先行管理に明るいB営業部長という人がいた。B営業部長の強力なリーダーシップの下、フォロー・チェックの徹底により、今では先行管理が機能し始め、「目標は達成すべき数字」という意識が社員のなかに芽生え始めている。
先行管理の定着化は、ライバルより一歩先んじて行動するスピードを加速させる「強力な燃料」となり得るだろう。
(48)業績革新の着眼点『費用と投資』
・将来の業績をつくり上げるであろう投資
今だけでもいけない今の延長線上に未来がある。
(49)利益率アップ事例『売る用途編』
攻めの手段である"商品の用途変更"によって、限界利益を向上させた企業事例を紹介します。
包装資材メーカーのT社は2年間で限界利益率を約17%アップさせた。では、T社はその2年で何をしたのだろうか。主な実施策は以下 の3点である。
T社は、従来の販売ルートである食品・菓子メーカーのうち、「箱詰め作業」に人手をかけている中堅・中小企業クラスに注目した。そこで徹底したマーケティングを行い、既存製品である紙箱を改良し、「組みやすく、元へ戻しやすい箱」として製品化した。
また、通常なら購買責任者に提案するところを、顧客の経営トップに対して営業活動を展開し、「アルバイト人件費の削減効果」を訴求ポイントに採用提案を実施した結果、多くの企業で採用されたのである。"紙"という機能特性を最大限にPRした結果である。
T社は次に、最終消費者へ目を向けた。通常、紙箱は製品を「包む」ものであるが、T社はそうした従来の紙箱の"常識"を覆し、「包む」から「その場で使用する」へと用途を変えたのである。具体的に言うと、保冷機能を持たせて飲料品などを持ち運べるようにした。
さらに、中身の飲料品を取り出した後に、イスや小さなテーブル代わりに使えるように改良したことで、消費者の支持を得た。「包む」から『使用する』への発想の転換が生んだ成功と言える。
T社が次に提案したのは、通常はプラスチックやアルミ、鉄などで作られる製品を、紙で製作することを提案したのである。具体的な事例としては、紙の机やイスなどの家具製品や、金具を一切使わない扇子などが挙げられる。
★「用途を売る」には3つの商品用途を開拓すること★
・業界常識の打破
・市場なきものへの挑戦
(50)限度主義の経営
戦後60年を経て、日本企業の大多数が事業承継期に突入している。
創業者から2代目への承継で"失敗"する中小企業が少なくない。
創業者は・・・ |
○カリスマ性 ○会社の隅々まで理解 ○経営のポイントを肌感覚で理解している ○ゼロから会社を立ち上げた経験と判断力がある |
二代目は・・・ |
○育った環境も過程も違う ○創業者と同じように経営をしようとするのは難しい |
企業を存続させる上で、重要なこと |
組織経営であり、経営指標を用いた「限度主義の経営」を行うこと。 |
限度基準を設け、経営に反映させることがリスク回避のカギとなる。 |
- ●労働分配率(人件費/限界利益)の限度基準を設定し、その基準内で人件費をコントロールしていく。
- ●人件費増加率<売上高増加率<限界利益増加率<経常利益増加率<自己資本増加率という序列を守っていく。
経営は限られた経費やコストで成果を上げることが重要であり、経費とコストの勘定科目を総点検して限度を設ける必要がある。そのため、限度主義に立った予算制度と予算統制を実施することがポイントになる。
-
●借入限度の設定......借入金依存率や月商倍率を超える投資はしない。
例:借入金依存度(借入金/総資産)は30%以下、月商倍率3カ月以下 - ●3期連続赤字の事業は撤退する
- ●設備投資は減価償却費と経常利益の範囲内で行う。
(51)3つのマークを確認しよう
今の仕事のやり方を改善し、イキイキとした職業生活を送るために、自分自身の頭上に"3つのマーク"が付いているかを常に確認してみよう。
そのマークとは「?」「×」「!」の3つである。
「おや?」「おかしいな?」と気付く問題意識を持っていること。それが有効な問題発見につながるためには、しっかりとした目的意識に立脚することが前提となる。「健康でさわやかに、お役に立ちながら長生きする」という人生目的や企業目的を明快に掲げていると、それを阻害するものとして「問題」が直ちにクローズアップしてくる。
今やっている方法や選んでいる方向が必ずしもベストではない。よりベター、ベストなものを目指して果敢に現状を否定すること。従来から行っていて、習慣になっているものの中にこそ、思い切った革新を必要とするものがある。時代が変わり、技術革新、ニーズ変化が起きる中、それに新たなる対応を図ること。
予定や期待を上回る成果や出来事に人間は感動を覚える。「?」「×」で仕事の革新をすすめながら、この「!」をどれだけ多く付けることが出来るかが、生きがい、働きがいを決める。義務・責任感だけではなく、能力開発、使命感、成就感を伴う仕事だ。
(52)コミュニケーションの格差=業績格差である。
(53)業績革新の着眼点『筋肉質なチームを作る』
経営者は、業績が悪い理由を「環境」や「部下」の責任にしてはならない。
勝敗は、リーダーの采配によって決まると言っても過言ではない。
1.リーダー自身の習慣を変えよ
- ●人は従来の延長線上で考え、行動することが多分にある。これは会社の体質・社風・風土なども同様である。リーダー自身の考えや行動を変えなければ、会社は変わらない。
- ●リーダーは場当たり的な対応策ばかりを打たずに、まず自分自身をよく見つめ直し、習慣を変える努力をすることだ。
2.自社の常識は顧客にとって「非常識」という考えを植え付けよ
- ●強いチームは、何事も顧客思考で考え、行動する習慣が身に付いている。顧客が何を求めているかを常に考える習慣を身に付ける。
- ●行き当たりばったりの考えや行動では、顧客から満足されないのは当然である。顧客第一主義の徹底を図るには、すべての判断基準を顧客に置き、顧客にとって良いか悪いかの判断を常に繰り返すことで、顧客志向の習慣が身に付いてくる。
あえて難しいことから始めるのではなく、日常業務のなかから培っていけることを徹底し、実践に移すことで筋肉質なチームができあがってくる。
(54)経営者・幹部必見『形骸化した会議では企業成長はない』
各部門の持ち時間を10分とし、そのうち報告時間は2分のみである。
前月の反省点から今月実施することを報告する。参加した各メンバー全員から意見やアドバイスを受ける。
会議資料は事前に配布し、会議前に報告書を熟読してもらう。これにより各部門の成功事例や失敗事例が共有化でき、他部門との連携も強化される。
全社員に毎月、業務改善の提案を出してもらう。各部門会議で、「どの提案事項を経営会議に提出するか」を検討する。部門内の活性化につながり、常に改善することを考える風土ができる。
経営会議では各部門の提案事項から、
- (1)顧客満足向上
- (2)業務効率化・コストダウン
- (3)社員満足
(55)業績革新の着眼点『クレームをチャンスに変える』
クレーム件数の集計はされているが、「記録」が目的となっており、クレームが分析や改善に活かされていないケースが多い。
企業の体質強化を図ることができる。
発生件数を基準にカウントするのではなく、発生率と損害金額を比較基準にする。
作業者自身に不良発生の原因について、「『なぜ』5回繰り返し」と「6W3H」で考えさせる。
改善策を検討する際、その内容がお客さまの納得を得られるレベルかどうかの視点で検討し、作業者が無理なく継続的に実施できる内容とする。
(56)業務改善の着眼点『気づきの大切さ』
(57)経営者・幹部必見『あなたの会社の羅針盤は?』
『業績資料』が会社の羅針盤になるには
例えば、年商90億円の化学薬品メーカーB社は、自社のコスト構造を
●総資本経常利益率
⇒売上高経常利益率・総資本回転率
⇒固定費・限界利益率
に分解して、コントロールしている。各部門においてはキーとなる指標を設定し(例:営業における1人当たり粗利益高)、現場で分かる指標に落とし込んで生産性指標として管理している。
この時、注意しなければならないのは、現場指標が上がれば、必ず会社全体の損益が変わる状態に設定することである。
(58)『企業の背骨はしっかりしているか』
効率的に経営をしていく基礎であり、経営体質強化に必要不可欠な条件とは
②行動指針
③長期ビジョン
④中期経営計画
⑤年度方針
⑥年度予算
背骨がきちんと定められていることが大事
企業全体のベクトルの方向性を一致させること
(59)『魅力ある会社づくり』
優秀な人材を確保し、今後、自社の成長につながるような人材基盤を固めるにあたって、まずこれらのポイントが自社に備わっているか、見直してみよう!
1.経営者自身に魅力がある | 経営者の魅力は何かと言えば、「若さ」「夢」「情熱」である。ここでいう若さは暦年齢ではなく、精神年齢である。目はキラキラと輝き、発言する言葉からは夢や情熱がほとばしるような人である。中小企業は社長自ら応募者に夢を語り、共に夢の実現に向かって働きたい人たちを採用することだ。 |
2.会社に将来性がある | 現状は増収増益であっても、これは過去に打った手の結果である。将来に対しての先行開発投資(人材・商品・事業)を、どの程度行っているかで将来性は決まる。常に成長している会社は、売上げに対して5%~10%の先行開発投資をしている。 |
3.労働条件が整備されている | 「水は低きに流れ、人は高きに流れる」と言われるように、優秀な人材を採用するためには、業界・地域・規模別に労働条件を比較、検討して給与・賞与・休日などの整備をすることである。 |
4.経営に参画できる | 創業期の経営はトップダウン型・ワンマン経営が多いが、2代目、3代目の経営スタイルはミドルアップ型やボトムアップ型の方がうまく経営できる。経営に計画段階から参加することで、社員のやる気を向上させることができる。 |
5.自分の能力開発ができる |
弊社で実施している社員のモラールサーベイでも、「仕事を通して自分の能力アップをしたい」という意見が90%以上を占める会社が多い。 能力アップができない会社では、退職者が続出している。社内教育・社外教育・海外視察などを通して自己啓発、レベルアップができる会社は、社員のやる気も向上し、魅力ある会社にもなる。 |
(60)業績向上に向けた予算管理体制の構築
予算と実績の差額や達成率を見ることだけが予算管理ではない。
予算の基本的な機能としては、次の3点が挙げられる。
1.計画機能 | 企業経営全般にわたる経営目標を達成するために、現状を細かく分析し将来の活動や優先順位を決定する。 |
2.調整機能 | 計画がバランスよく目標に向かって効果が発揮できるように調和を図る。 |
3.統制機能 | 計画に沿って予算が効果的に運用されているか、目標と実績を把握・検討して差異を分析しながら改善措置を行う。 |
予算と実績との差異がなぜ生じたのかを分析して、今後の改善に結び付けることが大切です。
(61)経営者・幹部必見『語り継ぐ経営~見える化の勧め』
年商30億円を超え、さらには事業承継が迫っているのであれば、社長の思いを語り継げる価値判断基準の伝承とそのための体系化・落とし込みが欠かせない。
(62)業績革新『"早朝清掃を徹底している"企業の業績は良い』
企業の業績は毎日の積み重ねであり、一朝一夕にしてできるものではない。毎日の清掃を通じて、「当たり前のことを当たり前にする」ことで会社の業績が作られていることに、全社員が気付くのである。
清掃を毎日徹底することで「何が正しく、何が間違っているか」という価値判断が統一され、間違いを早く発見できる習慣が身に付く。これは経営トップからすれば、自分の目では見えない問題点が早く発見されるため、経営のスピードが上がることとなる。
毎日清掃を行うことで、「社有物を壊してはいけない」「会社を汚してはならない」という愛社精神が芽生える。ある特定のモノや場所をきれいにしておくと、人間は不思議とそのモノや場を大切にしたくなるものだ。これはほとんどの人間に共通した心理である。
全社員でローテーションを組み、会社の隅々まで清掃を行うので、全社員が必ずトイレ清掃を順番に行うことになる。ある特定の人だけがトイレ清掃を行うことはないので、社員の間で不公平感が少なくなり、社内に一体感が生まれる。つまり、全社員で業績に貢献しているという一体感づくりにもつながっていくのである。
朝から清掃に集中することで、「きれいになった」という爽快感が全社員に伝わり、足並みを揃えて気持ち良く仕事に入れる。
人間である以上、朝のコンディションの良し悪しはさまざまである。その点を十分にわきまえて、清掃を行いながら足並みを揃え、心体両面のコンディションを整えていくのである。
(63)経営者・幹部必見『基本動作の重要性を再認識する』
(1)すべての仕事に共通する基礎
(2)磨き抜かれた基本動作は企業信用を高めるもの
(3)頭で理解するのではなく、習慣として身に付けるもの
(4)永い間の熟練のエキスとして型決めされ、定着したもの
(64)経営者・幹部必見『投資内容を分析せよ』
★新しい構築
を行い環境変化に対応していかねばならない
本業や新事業を拡大していく投資。生産力を高める設備投資、営業力を高める営業拠点開設、人材補強など成長するために必要な投資。
機械が正常通り動くようにする、古くなった車両を買い換えるなど、現状の業績を確保するために必要となる固定資産にかける投資。
作業性を高める機械導入、使用量を削減する備品購入などムダ・ムリ・ムラをなくすための経費削減・生産性向上に必要な投資。
品質管理システムなどの企業生命線管理、社会的責任を果たすための投資。
本業での収益は生まないが付き合いやしがらみといった社交的な投資。
自社の投資はどの分類に分かれ、成果に結びついているだろうか。
いずれにせよ、かけた投資コストを回収することが基本だ。
★どれだけの利益が年間出るのか
★効率改善により年間で経費をいくら削減できるのか
★いつから利益が出るのか
★シナジー効果はいくらあるのか
つまり、投資することにより自社の業績・風土がどう変わるのかを押さえることが重要なのである。
(65)業務改善の着眼点『営業部内メタボリックを解消せよ』
メタボリックを解消するには運動し、食生活を変えて行動改善と体質改善が必要である。
営業部隊も同様である。営業コストは大きな固定費だ。営業社員の動きが悪くなると、経費・人件費・在庫・借入金・クレームなどが増え、営業社員の稼ぎだけで固定費をカバーできなくなる。粗利益(または限界利益)に対して、営業に関する固定費比率(体脂肪率)が上がってくる。
したがって営業部隊も行動改善・体質改善を実行し、稼ぎ高を増やして利益を増やすか、固定費を削るしかない。
- ★自分の必要稼ぎ高(粗利益または限界利益)を明確にすること。
- ★「自分の年収+間接部門の人件費+その他経費」を含めて、月にいくら稼がないと赤字になるかを明確にすることだ。
- ★業績不振を改善して体内脂肪を燃焼させ、筋肉体質(生産性向上)になるためには次の4つのステップが必要である。
マーケット分析、業績分析、営業マネジメント分析、営業プロセス、行動分析、業務分析、商品分析、売上方程式の策定、営業動向による行動のギャップ分析、顧客分析、ライバル分析と勝敗要因分析
ボトルネックの解消(営業プロセスのボトル)、売れている営業社員のパターンの整理と共有化、先行管理システム・見える化の導入、ターゲットの選択、営業行動基準の数値化
考え方を統一し、途中であきらめたり、方法を間違ったりしないために全営業社員に対してマネージャー研修、営業社員研修などトレーニングを実施
(66)『心技体のバランス』
1.心・・・ | 目的を明確に持ち、迷いなく邁進できるテーマを設定できているか。人生と仕事の接点、業績向上と個人の幸せ目標のリンケージ。組織としてメンバーが関心を持ち、集中できるビジョン・方針・目標の設計。 |
2.技・・・ | 仕事の基本「ハタラキヤスク・ハタラク」(早く・速く、正しく、楽に、キレイに、安く、そしてハタを楽にする)の体得と、ストレスを溜めない十分なコミュニケーションの促進。そして明るくリラックスして取り組める権限委譲とチームワーク風土づくり。 |
3.体・・・ | 健全な財務力を常に磨き、少々の環境変化にも揺るがない業績基盤、各人の健康増進。組織の若返りや後継経営体制づくり、新しい事業戦略の構築でリスクヘッジ型・予防医学的な経営に取り組む。 |
(67)経営幹部必見『"聞く"スキルを磨く』
- A常務「君はこの収支計画をどう思う?」
- B課長「ええ、これでチーム一丸となって頑張っていこうと思います」
- A常務「いやもちろん頑張ってもらわないと困るんだが・・・どうなんだ?」
- B課長「ど、どうと申しますと・・・。恐らく大丈夫だと思いますが。」
- A常務「そういうことを聞いているのではないんだ!しっかりと答えてくれないとこちらとしても承認を出せないよ。全く・・・もう一度見直してくれ。」
何をどう答えて良いかわからない聞き方をしておきながら、B課長が答えに詰まっていることにA常務は苛立ちを隠せないでいる。A常務のように「どうなんだ?」が口ぐせのようになっている人は多い。
相手が答えを絞りにくい曖昧な質問をしていることに気付かないまま、相手に明確な答えを示すように強制している矛盾に気付く必要がある。- C部長「この件について、何か意見は?」「誰も発言はないのか?」 「常日頃から、問題意識を高く持てと言ってるじゃないか!」
- ★ただでさえ上司にはものを言いにくい
- ★その上、まるで責めるような口調で質問されたら威圧感を感じる
- ★「私の意見はピントが外れていたらどうしよう」
- ★「下手に口を開いたら怒鳴られるだけだ。ここは黙って誰かが発言するのを待とう」と、発言に対して消極的な態度になってしまう
- ★自分の意見がC部長によって採点され、評価されることを恐れる
(68)業績革新のための『振り返り・検討・整理のポイント』
業績革新の着眼点 | |
事業領域 | 現在の事業領域自体が成長性・収益性を上げられる業界であるのかを検討し、事業領域のシフト・周辺領域への拡大・撤退の判断をする。 |
マーケット | 標的ターゲットは明確か。また、そのターゲッティングの取り方は間違っていないか。自社が提供する付加価値を認め、購買力と成長力のある"ターゲット"とすべき顧客の特性は何かを検討する。 |
開発 | 売れる玉があるのか、陳腐化していないか、差別化ポイントはあるか。 商品開発、商材探し、サービス差別化を行い、新たな需要創造のため組織的に取り組んでいるかを検討する。 |
粗利率 | 利は元にあり、仕入利益を上げられているか。営業が販売現場で売り負けていないか。付加価値の取れる商品ミックス、商品の重点化が徹底されているか。 |
ビジネスモデル | 構造的に利益が取れるようになっているか。BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)が必要でないか。ビジネスの全体像を俯瞰して再検討する。 |
オペレーション | 経営資源の生産性が上がるオペレーションになっているか。工程・設備・動作・人材を改善する必要性はないかをチェックする。 |
外注活用 | 固定費の変動費化は図れないか。自社養成に時間とコストがかかる技術・工程を外部に任せられないか。外注の有効性を検討する。 |
管理利益 | ミス・ロス・クレームによる工数や費用が発生していないか。 |
投資効率 | 経営資源全般への資金投入に対してのリターンを検討する。 |
ファイナンス | 営業外の収益力はどうか。資金調達手法の見直しは必要ないか。資本力を活かして市場占有率を高められないかを検討する。 |
(69)『部下育成のロールプレイング』
ステップ1. 面談の目的を説明する | 雑談はかえって緊張や警戒を生む。単刀直入に面談の趣旨について話をすること。 |
ステップ2. 問題について説明する | 事実のみ話をし、自身の判断や感情を加えないようにする。 |
ステップ3. 話を聞く |
|
ステップ4. 問題点について同意を得る | 相手が問題について認めない限り話を進めてはいけない。問題点が存在することについて同意が得られるまでステップ2・3を繰り返すこと。 |
ステップ5. 一緒に解決策を決める |
こちらから解決策を一方的に押し付けないこと。一緒に解決策を決めることで2つのメリットがある。
|
ステップ6. 自分の言葉でまとめさせる | 最後に自分の言葉でまとめさせること。いつまでに何をすべきかがわかっているか、この問題に対してどのように思っているかがわかる。 |
(70)経営者・幹部必見『基本通りが業績につながる!』
基本がなっていなくて赤字に陥っている企業が多い
- ・会議のスタート時間は遅れる
- ・何のケジメもなく会議が始まる
- ・会議の議事録は取らない
- ・出席者は前回の会議で何を決めたかもよくわからずに参加している
- ・朝礼はダラダラと長い
根本原因は社長自身の「危機感のなさ」にあった。
- ・会議は5分前集合。
- ・ケジメをつけて会議を始め、司会・板書・議事録の役割を分担した。
- ・会議の議事録を取り、6W3Hを明確にした。
- ・次の会議の時にはその結果を厳しくチェック。
- ・工場では5Sを徹底し、各部門の5S評価を毎週行い、不完全な部門を発表して改善を促した。
全社員が一丸となって「基本通りに仕事を行う」ことに取り組んだ結果、ついに1年後には5,000万円の黒字を達成した
(71)業績革新の着眼点『マネジメントサイクルは回っていますか?』
PDCAサイクルが回っていれば仕事は日々進化し、同じ失敗や問題は起こらない。 |
|
CA実行のポイント 結果を重視するということである。結果の前では言い訳は無用であり、厳しく現実を直視することから始まる。 |
次に原因分析 「なぜ」を繰り返すことによって本質に迫る。 |
本質に迫るためのポイント プロセスを数値で押えることである。3点程度に原因を絞り込み、対策は誰が、何を、いつまでに実行するのかを具体的に決める。 |
マネジメントサイクル
(72)組織活性化『協働を通じて、仕事の質を転換する』
~このような現代では、組織での「協働」が重要となっている。~
協働による3つの効果 | |
お互い足りないものを補い合う 「補完効果」 | 補完しあう中で、お互いに刺激が生まれ、新たな発見から組織としての活性度が高まる「相乗効果」へ結びつく。 |
「相乗効果」 | 協働を通じて、仕事の質が転換され組織が活性化される。 |
「成長効果」 | 活性度の高い組織は、自己を成長させる機会を与えてくれる組織としての価値を持ち、その組織に帰属することは成長の実感と予感を抱かせる。 |
組織活性度を高める施策「サンキュー&チェンジ・メッセージ」
自分以外のメンバーへの感謝や変化・成長をメッセージとして本人にフィードバックするものである。- ・感謝される=周囲・組織への貢献が承認された"と捉え、当然モチベーションが高まる。
- ・成長した点がフィードバックされることで成長点を意識するので、モチベーションアップヘ効果絶大である。
- ・さらには"自己の変化を認めてくれている"という気持ちは、本来人間の高次の欲求充足であるといわれ効果も予想以上に大きい。
(73)『組織経営と合議制の違い』
現在は動乱の時代に入っており、経営者1人だけの構想・実行力では経営は厳しく、さらなる組織経営化が必要であると言われている。
組織化を進めたい企業の多く | |
失敗 |
「合議制」 会社の方向性や方針・やるべきことを皆で決めることである。それ自体は悪いことではないのだろうが、私の知る限り結果としては、判断スピードの減退、過度な仕組み化(文章・会議の増加)、それに伴う実行力の低下ならびに時代対応スピードの低下を招く。 |
成功 |
「組織化」 責任を明確にした上で、複数の意思決定者を作り、衆知を結集しながらも決済範囲の中で、各責任者の責任において方向性を明示することである。 |
(74)経営者・幹部必見『日系企業から学ぶ製造現場』
上海にある日系企業2社の製造現場の現地法人の代表者が口をそろえて言うには。
・判断・決断を下せない役職者は蔑視される
日本の製造現場が学ぶべきポイント | |
(1)現場教育とチームワークこそ、国内製造業の強み
|
製造に携わる社員個々が行なう作業のレベルや力量・スキルには、さほど大きな差はないと思う。ただ、技能習熟にかかるスピードや、組織レベルの改善は国内製造業のほうが優れているという印象を受けた。この優位性がなくなれば、中国の人件費上昇が進むとはいえ、製造業が国内にしがみつく理由はますますなくなってしまう。 また組織レベルの改善は、国内の中堅製造業といえども、幹部自身に問題意識・改善意識がなければ、チームワークも発揮のしようがない。是非、この点を心にとどめていただきたい。 |
(2)わからないことを決めるのが判断力・決断力
| 日本には自分に委ねられた判断を、上司に投げて責任回避する傾向がある。前述したように2人の総経理は、その点を違いとして指摘された。背景には国民性の違いに加え、「報告・連絡・相談」に対する重要度の違いもあるのではないかと推察する。 |
(75)『組織の活性化は「報・連・相」』
1.仕事の締めくくりであり、次のステップへの始まりである
2.業務の流れを円滑にする潤滑油である
3.作業能力を向上する場である
4.相手の立場と考え方を知り、チームワークを向上する場である
(76)経営者・幹部必見『課題先送りの体質になっていないか』
○規模に合わせた組織体制になっているか。
○粗利益に 占める労働分配率の見直しをしていただきたい。
(77)次代を生き抜く着眼点『大混迷時代を勝ち抜くための要件とは』
1.将来を見据えた先手先行経営:ビジョン(将来像)の明確化・共有化
『他人と過去は変えられない、しかし自分と未来は変えられる』我々が真にマネジメントすべきは、過ぎ去った過去よりも、変えられ得る多くの選択肢をもつ将来である。
これからは価値観も含めて多くのことが絶え間なく変化する時代であり、それだけにトップ・経営陣は常に高い視点での戦略経営が求められる。従って、戦略経営の遂行に邁進できるよう、管理すべきことを仕組み化し、全員がそのルールを守り、トップ・経営陣は適時、要所だけを押さえていく、そのような組織経営への転換が欠かせない。
次代を生き抜く着眼点
(78)経営幹部必見『当事者意識を持つこと』
ところが、総責任者に任命された後取り組み姿勢に変化が表れた。発言の1つひとつにも重みが出てきた。会議中も、計画を実現するためには「誰が」「いつまでに」「何をするべきか」を掘り下げて考えるようになった。つまり"当事者意識"が芽生えたのである。
(79)『強い会社の社員とは』
強い会社(業績の良い会社)の社員に共通している点 | |
○原因自分論である | 強い会社の社員は目標が達成できなかったことについて、決して他人や環境のせいにせず、自分自身にその原因を追究して対策を講じている。弱い会社の社員はすぐに他人や環境のせいにしがちである。 |
○後ろ向きの発言をしない | これは会議に出席すればよくわかる。強い会社の社員は後ろ向きの発言がなく、どうしたらできるのかといった前向きな発言が多い。弱い会社の社員は「無理です」「できません」といった後ろ向きな発言が飛び交う。 |
○数字(業績)に興味を持っている | 強い会社の社員は幹部・一般社員までの全員が、直近の会社の業績(売上・利益)をよく知っている。弱い会社の社員は、営業部門の社員ですら前月の売上高を知らない状態である。 |
○価値判断基準が高い | 強い会社の社員は目標に対して100%達成することを常に目指しており、最後まで妥協しない。弱い会社の社員は90%の達成でも「目標は達成していないがよくやった」と妥協しがちである。 |
○決めたことは必ず守る | 強い会社の社員は、自分で決めたことや会議で決まったことについて、その期限や行動を必ず遵守する。弱い会社の社員は期限を守らず、誰かに言われるまで行動しない。 |
○問題に対する処理のスピードが速い | 強い会社の社員は気づき能力が高く、小さな問題の段階で処理する。弱い会社の社員は問題が大きくなるまで放っておき、誰かが処理するだろうといった考えがある。 |
○陰口を言わない | 強い会社の社員は意見や提案があれば、会議や面談の際に意見具申をする。弱い会社の社員は何も言わず、陰でマイナス発言をする組織破壊者が多い。 |
(80)業績革新の着眼点『粗利益こそ企業の競争力』
1.価格は自社が決めるという考えを持つ
法律で規制された商品以外は、自社で商品の価格を決めることが出来る。適正価格とは、「顧客が納得して購入してくれる価格」のことであり、安易に「安売り」に走らず、「どれだけ高く売ることが出来るか」ということを真剣に考えることがスタートラインである。「安売り慣れの脳死状態」になっていないか確認していただきたい。2.粗利が取れる商品を開発(仕入)する
粗利が取れる商品とは、顧客が価格を知らない商品である。そのためには常にアンテナを高く持ち、情報収集することが必要である。 今の時代、顧客が知らない商品を探すのは難しいテーマであるが、掃除機機能とエアコンを組み合わせたパナソニックの「おそうじロボエアコン」のように、「既存技術(商品)」の組み合わせによって新しい商品を生み出すことは十分可能である。3.提案と情報を付加する
顧客に対して「商品説明が必要な商品」は、その分高く販売することが出来る。化粧品もスーパーやコンビニで売られている商品は安いが、百貨店で美容部員が接客すると高く売れる。ポイントは、買い手より売り手の方が情報を持っていることである。 そういった商品に重点を絞り、自社の社員の提案力と情報力の強化を図りながら、高粗利商品を販売できる人材力を磨くことも必要である。
(81)『ミステリーショッパー』
1.商品・接客・清掃 |
営業時間を時間帯ごとに朝・昼・昼過ぎ・夕方・夜間と分け、経営者自ら店舗を観察し"問題はないか"、"こうしたら良いのではないか"と仮説を立ててみる。これは客席と厨房、店舗の外と全てで行ってみる。 また来店されている顧客へ声をかけ、この項目について"良いところは何か""不便はないか"など聞いて回るのである。そして各項目についての発見をまとめていく。 |
2.スタッフ | 社員・アルバイトリーダー・アルバイトについて、人間関係や指示事項、動きについて観察する。また在籍人数や、曜日・時間帯別に適性人員がいるのか、早期退職者や異常退職者がいないか確認する。トレーニングや退職防止活動、個人評価がきちんと行われているかもチェックし、従業員満足度を確認する必要がある。 |
3.売上動向 | 曜日・時間帯別の売上分析はもちろん、競合の状況や、CSアンケートとの比較、商品別の売上も検証する。 |
4.利益分析 | 財務会計上の人件費・原価についての分析だけでは利益分析とは言いがたい。原価率は棚卸原価と標準(理論)原価の差を算出し、廃棄もどのような理由で何がどれくらい廃棄になったのかを確認する必要がある。 |
(82)『商品貢献度分析によるコスト圧縮』
(1)商品の4区分(商品回転率=売上高÷平均在庫高)
①高粗利益率・高商品回転率...かせぎ筋商品:利益を支える重点商品
②低粗利益率・高商品回転率...売れ筋商品:品切れに注意する
③高粗利益率・低商品回転率...もうけ筋商品:利益の大きい商品
④低粗利益率・低商品回転率...不利な商品:切捨てを検討する
(2)交差比率・貢献比率
重点商品を数字で判断する手法が、交差比率(粗利益率×商品回転率)・貢献比率(交差比率×売上高構成比)の算出である。交差比率・貢献比率の高い商品が重点商品である。(1)在庫圧縮目標の設定と貢献度基準での削減
①圧縮目標の設定...過去3年の在庫高推移→月別・商品別在庫目標の設定②商品貢献ABC分析...商品貢献度分析→ランク別の商品管理方針の確定
(2)在庫圧縮の効果
①保管料・保険料・倉荷料・運搬費の削減
②在庫金利(支払利息)の削減(※)
③長期在庫・不良在庫処分費の削減
④管理人件費の削減
(83)経営者・幹部必見『中期経営計画を策定する意味』
中期経営計画とは、具体的な経営の羅針盤としての機能を果すものであり、健全な経営を行っていく上で大事なツールなのである。
(84)業績革新の着眼点『収益モデルを徹底していますか?』
(85)経営者・幹部必見『リーダーのスキルアップ』
創業者であるA氏のトップダウン経営で飛躍的に成長を遂げた。A氏は亡くなる直前、B氏を次期代表者に指名した。カリスマ創業者の背中を見て育ったB氏から聞いたのが、「人間万事塞 翁が馬(この世の全ての幸福や不幸は変転し予測できないことのたとえ)」 という言葉である。
リーダーは、ありとあらゆる場面でさまざまな危機に直面する。そのような状況になれば「もうだめだ・・・」と思い、マイナス発想になりそうなものだ。しかし、今起きている災いも長い目で見れば、良いのか悪いのかは分からないのである。
B氏は常に前向き・プラス思考で、リーダーとしての魅力にあふれているが、カリスマ創業者のマネはできないと言う。しかしB氏は1年中仕事のことを考え、「何をするか(どのような事業展開をするか)」もさることながら、「だれがやるか」と「人」にこだわっている。
さまざまな新しい事業分野に挑戦し続けるB氏に学ぶべきポイントは次の3点にある。
・リーダーとは常に問題意識を持って、最も考えている存在
・リーダーの使命は、今の社員より優秀な人材を採用すること
B氏のリーダー論は一例であり、人それぞれに違ったリーダー論を持っているであろう。しかし共通して言えることは、
(86)業務改善の着眼点『執務基本の徹底』
1.デスクワーク |
○仕事の優先順位を「お客様・上司・自分の仕事」の順で決める。 ○不必要な書類は分類し、すぐに処理する習慣をつける。 |
2.情報連絡 |
○受けた情報は、口頭の時も必ずメモする習慣をつける。 ○情報を連絡すべき先と、内容、重要度、タイミングなどを考え手段を選ぶ。 |
3.書類への認印 |
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4.ビジネス文書の修得 | ○できる限り簡潔に書き、内容は原則として1文書1件。 |
5.社内文書の取り扱い |
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6.メモの書き方・使い方 |
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(87)『人的生産性を高める事例』
不況に対して、生き残りをかけて、各社(中小・中堅企業において)対応を進めている。コストダウン推進のためには、スピードと実行力が必要である。今回は、生産性の改善を実施している実行事例を以下に紹介する。
A社は、生産性を調整するために、人員数・日数・時間(残業のカット含む)の3つの要素から受注高の落込みをカバーし、生産性を維持している。
理論上ではあるが、これまで残業2時間のところを残業ゼロで運営した場合、稼働時間は80%に抑えた状態になる。さらに、人員数を80名にすると総労働時間を80%に抑えた状態になり、総労働時間が最終的に64%の状態となる。
A社では、現在週休3日での運営をしているため、結果として受注高が40%ダウンする前より生産性が向上した状態となっている。人的生産性を高める改善は、社員の意識に起因する部分が最も大きく、改善するためには難易度が高い項目でもある。
一般的に、人は仕事量で時間が決まるのではなく、持ち時間に仕事量をあわせる特性がある。例えば、80%の仕事量でも100%実施するための時間がかかるし、120%の仕事量でも100%の時間で仕事をこなすことも可能である。生産性を上げるためには、120%の仕事量を与えるのが最も早い手法である。
受注高が減少した今、ムダに時間を費やすのではなく、思い切って工場(ライン)を停止させる施策も必要ではないだろうか。最近では、週休3日などにより助成金を申請し、対応する企業も増えている。一度、現在のわが社の人的生産性がどういった状態になっているか算出し、対応を検討いただきたい。
(88)『経営理念の見直しと明確化』
経営理念の明確な会社は強く成長している。そこで今回は"経営理念の本質"について探求したい。
(89)トップセールスへの道『目標達成する考え方と行動』
目標達成できない営業マンがいる一方、同じ条件で目標達成している営業もいる。彼らは、単に運良く達成しているのではない。タイプは違えど、自分なりの考え方や行動基準を持ち、人間関係をうまく築いている。その一部を紹介する。
1.年間訪問件数(過去の訪問件数、平均受注粗利高を分析)
<例>
昨年目標:¥50,000/昨年訪問件数:10件
↓
1件あたりの平均粗利¥5,000
↓
今期目標:¥100,000/今期訪問件数:20件
2.B(ベース)、N(ニューベース)、S(スポット)という切り口で、どこでどれだけ稼ぎ、そのために何をするのかの作戦を練る。
B:どの顧客でどれくらい受注できるかN:何を、どれだけやらなくてはいけないか
S:何件、いくらの見込みを出すか
3.その他(ライバルに差をつける)
スピード対応、痒い所に手が届く対応など基本的なことではあるが、顧客が「ライバル会社より心地良い対応だ」と思っていただくことが大切である。仕事でいうところの人間関係とは、信頼を得て常に情報を開示してくれ、優先的に注文をもらえるような関係を築きあげている状態である。
1.会話力
普段から広く話題を収集しておかなければならない。こちらからビジネスに限定せずいろいろな話題をまき、反応の良い話で広げ、相手のガードを下げる。2.企画提案
「本当に御社のことを考えています」という点が見える提案。見せ方はパフォーマンスのひとつでもある。「ここまでやってくれた」というものであれば信用を築ける。また、足りない部分はそれを叩き台にして情報を得る。3.その他(ライバルに差をつける)
スピード対応、痒い所に手が届く対応など基本的なことではるが、顧客が「ライバル会社より心地良い対応だ」と思っていただくことが大切である。
(90)『経営組織形態(機能別組織と事業別組織)』
(91)経営者・幹部必見『理念実践型経営への挑戦』
北関東でスーパーマーケットを展開するA社のB社長は、創業した父親の突然の死により十分な事業承継期間を経ることなく、経営トップの座についた。それまでのA社は経営理念もなく、方針も曖昧なまま、創業社長のリーダーシップによって経営されてきた。2代目であるB社長は、その属人的経営から脱皮し、真の組織経営へと進化させなければ、自社の成長と未来はないと確信していた。
そこでB社長は、自ら創案した経営理念とクレドを全社員に浸透させ、価値観を共有するため、月2回の研修を実施し、その中で自らの熱い想いをダイレクトに社員に伝え続けている。B社長のコミュニケーション能力の高さと研修の継続により、社員は徐々に変化し、自主的に経営理念とクレドを実践する組織へと変革しつつある。
経営方針発表会では、改めて全社員に経営理念とクレドの趣旨・目的、それを創案するに至った背景を説明し、全社基本方針を伝えることにより、一致団結して戦っていく組織体制が固められ、社員の意欲が高揚した。"経営理念・行動指針は浸透しているか?実践する組織であるか?伝える場があるか?"今一度自社を振り返っていただきだい。
(92)『即指摘ができる上司』
「即指摘・即実行」が、大部分の中堅・中小企業に欠けているように思われる。仕事上でのルール違反が発生し、上司がそれに気づいたとき、部下に対して即座に注意できるだろうか?
- ★社内ルールの違反が生じた"瞬間"に注意・指摘することである。遅くとも1時間以内に。
- ★理由も明確にしたうえで注意・指摘するのである。
(93)『使えないマニュアル・使わないマニュアル』
使えない、使わないマニュアルは意味を成さない。では、何が良くないのだろうか。
マニュアルを使う側の社員の皆さんに伺うと、『わかりにくく、実際の業務とズレを感じる』という声が大半である。換言すれば『マニュアルの視線が高すぎる』のである。
使わせる側に聞いてみると、課長、部長といった幹部社員が作成しているがゆえに、『これ位は書かなくてもわかるだろう』という箇所を、全て端折っている。経験値の低い社員には『これ位』の箇所が生命線である。この部分をのりこえられずに挫折を味わう社員は多い。
方針・目標は毎年変えているにも関わらず、動きを示唆するマニュアルは連動せず変わらない。 例えば、業務処理の生産性指標や営業の活動基準を変えた時など、それに連動したマニュアルに変えなければ、トップが望む行動にはなかなか結びつかない。それは現場=お客様に近い場所になればなるほどかけ離れてくる。
マニュアル作りも社員教育に威力を発揮する。とくに経験値の低い社員が作成すると業界・商品の勉強にもなり、初心者にも優しい、きめ細かいマニュアルができる。幹部がそれにアドバイスを与えることで、より実践的な指導ができる。
(94)『態度能力を磨く』
企業人においてそれぞれの役割や仕事の成果を高めるために必要な態度能力がある。 主なものを層別にしてポイントを整理すると、次のようになる。
分類 | 心構え | 行動基準 | |
階層別 | リーダー | ぶれないポリシーを持つ | 威風堂々の表情・姿勢・話し方 |
マネージャー | 目標を設定しPDCAを回す | メンバーとの積極的なコミュニケーション | |
ナンバーツー(補佐役) | トップの弱点をカバーする | トップへの緻密な報・連・相 | |
職種別 | 営業パーソン | 顧客との信頼関係を作る | 声・笑顔・マナーと誠実な提案 |
生産パーソン | 品質・コスト・納期を革新する | 規律・安全・スピードの体得 | |
開発パーソン | 新商品・新サービスを創造する | 柔軟なアイデアと独自のこだわり |
(95)企業体質改善の着眼点 『報告できる人、できない人」
報告・相談の重要性、目的や意義を理解させることだ。
会社・部門の共通目標に全ての流れを集約し、総合力を発揮させる神経系統である。
報告や相談を行うことにより、自分の仕事についてのやり方・考え方が整理され、また相手の考え方・要望を素直に聞くことが、成長につながる。
相手の立場と考え方を知り、その中で自分の役割を考え、全社的な視野に立って自らが果たすべき責任を発見することができる。
(96)工場改善のポイント!『5S・ムダ取りによる生産性改善』
多くの工場を見る中で、改善が進まない工場に共通する課題には以下のようなものである。
○高い目標設定と挑戦(改善)をしていない
○発注(指示)のあった量を作る意識が強く、時間生産性・リードタイムへのこだわりが乏しい
○在庫・仕掛品の削減対策が弱い
○工場と営業の連携が悪く、製販調整機能が弱い
2.道具類の定置化と置場表示
3.消耗品・材料在庫の定置・定量化と表示
4.仕掛品・製品在庫の定置・定量化、作業の流れ・物の流れの見える化
5.汚れの発生源対策
6.機械設備の点検・メンテナンス計画作成と実行
これらは全て5Sの実行課題であり、実行する中でムダ取り(仕掛品削減・リードタイム短縮)を行っていくのである。工場管理の基本に戻り、5Sの定着を一番の実行課題としていただきたい。
(97)『経営者の決断力』
~経営者が意思決定の際に陥る症状とは~
●優柔不断症 経営は意思決定の連続であり、決定は常にリスクを負う。しかし、決めるべきことを決めないことは、会社を潰す結果となる。したがって、優柔不断で意思決定をしない経営者は失格である。 |
●放し病 戦略や方針が決定されるが、その実行度が評価も見直しもされない決めっ放し病。さらに放置されると方針も仕組みも「自然死」する。 |
決断力 | |
●決定事項の不実行 経営者が意思決定するが実行されない。決定は実行のスタートであり、実行されないことは組織に問題がある。とくに幹部人材と経営トップに意識のギャップがあり、現場に指示、情報が伝達されない。 |
●朝令暮改 現代の経営にはスピードが要求され、朝令暮改は意思決定に必要だとも言われるが、マイナスになる場合も多い。経営の意思決定が変われば、現場はそのことにより振り回される。決定事項に信頼感がなくなり、組織の実行力も弱くなる。 |
(98)『回らないPDCA』
PDCAが回らない要因は大きく分けて2つある。それはプランとチェックの段階に潜んでいる。
プランの段階での要因 | 「だいたい80%達成した」「ほぼ計画どおりできた」といった表現では、受け取り方はバラバラになる。正しくチェックするためには極力、数値化することが必要だ。達成率をコンマ以下のパーセントで表現できていれば、10人でチェックしても100人でチェックしても結果の認識は同じであるはずだ。 |
チェックの段階での要因 |
そもそもチェックの場がないというケースがある。またはチェックの場はあるものの、実際には結果確認のみで、正しいチェックになっていないということもある。 ↓対応策 計画に対する差異を認識し、差異を埋めるために「誰が、いつまでに、何をするのか」を決定することが重要である。会議やミーティング、日常の報告・連絡・相談がチェックのための手段である。 |
経営ノウハウ(3)
(99)『リーダーシップの取れない幹部に未来はない』
<事例:年商約68億円、社員数約110人の卸売業A社>
B部長が就任した事業部は大赤字であり、部下全員が目標から逃げ、モチチベーションが低下していた。また会社のお荷物的な事業部であり、社長ですら「B部長でダメなら撤退しようか」と考えている状態であった。
B部長は現状を把握するため、部下全員と個別面談を行なった。部下から出てくる不平不満や愚痴の多さ、モチベーションの低さに驚きつつも、どこに問題の本質があるのか、なぜ赤字になっているのかを、事業部のデータなども分析しながら隈なく探した。
次に部下全員を集め、現状とあるべき姿のギャップ、また赤字脱却のために何をしなければならないのかをわかりやすく説明し、改善策を出した。 改善策には担当と期限が明確にされており、一つひとつ説明した後、頭を下げて協力を仰いだ。また、すべての情報をB部長に集まるようにするため、報・連・相(報告・連絡・相談)を部下に徹底させた。
「ピンチから逃げ出さなければ必ずチャンスになる」という信念のもと、B部長は「今、何が大切か」を常に考えながら的確に指示を出し、自ら率先垂範で部下に行動を示したのである。
そして1年後、数十万円ではあったが利益を出し、黒字を達成したのである。
B部長が逃げずに行なったことをまとめると、以下のとおりになる。
(100)『リーダーたるもの、前を見よ!』
●新しいことを実行しようとする時、「これは前例がないから失敗すると思う」。
●「こういった理由でできないと思う」といった、できない理由を主張するリーダーが多く生息している。
●今までしたことがないことを実行することで現状が変えられる。
●できないと思われることにチャレンジするから差別化になるのである。
リーダーシップとは・・・ | 「今一番大切なことは何か」を的確に判断し、部下を前向きに動かし、結果として目標を達成させる総合力である。 |
(101)『物選び・人づくり・金づかい』
企業経営の原点「WHAT」。何を事業とするのかが物選びである。自社の売上がダウンしているとすれば、市場環境・顧客ニーズにマッチングしていない証明である。企業は環境適応業であり、市場環境・顧客ニーズに合わせた「商品・技術・サービス」を開発・開拓することだ。
事業戦略・商品戦略・技術開発戦略など立派な戦略を策定しても、「実行」するのは「人」である。人によって戦略成否は決まる。誰を担当にして、リーダー・責任者を誰にするか。人づくりの「妙(みょう)」である。
人は「経済的豊かさ」「精神的豊かさ」を求めて会社に入社する。経済的とは、賃金水準が他社と比較して若干高いレベルが必要であり、精神的とは社会的にも意義のある仕事をして、社内外から存在を認められることが豊かさにつながる。よくやった者への評価・分配のしくみが「人づくり」を左右する。
企業の赤字は収益と経費のバランスが取れなくなった結果である。「出るを止めて、入るを計る」金づかいが必要。
財務三表と言われる貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/F)は企業経営の通信簿である。借入金は限度(月商3カ月分)を超えていないか、総資産利益率は何%か、自己資本比率は何%か、資金繰りに不安はないか?金使いの確認が必要だ。
(102)経営者必見『発想の転換と新事業』
この厳しい経済環境下でも「ピンチはチャンス」と考え、儲かる仕組み作りや次の事業を考えている経営者は多くいる。
経営者がまず「何をやりたいか?」「何のためにするのか?」をよく考え、社員と一緒に行動することが大切である
(103)『企業体質を転換する5力』
企業体質とは |
・それぞれの企業で培われた社員の意識や行動スタイル ・経営者の価値観、業種特性 ・組織体制 ・評価の仕組み ・外部からのイメージ ・顧客の要求内容 などによって形成されるものである。 |
以上がA社の体質を転換させた「5力」である。あなたの会社の体質はどうであろうか?体質転換が必要であるならば、ぜひ自社の「5力」を見出すことをおすすめしたい。
(104)『"信頼"を築く3つの当たり前』
言葉通り"○○さんを「信」じて仕事を依「頼」する"ことであり、社内外問わず基本動作ができていない人には仕事は来ないものである。
お客様に対して期限を守ることは当然であるが、社内における決定事項が期限どおりに守られていないことが多い。ひとつの仕事が遅れるとその後のアクションも遅れ、連鎖的に影響が出る。期限が決められている仕事は、どんなことがあってもそれまでにやり切ること。
「○○の件はどうなったか」という質問に対して言い訳などに終始し、結局質問の内容に答えていないことが多い。 話は結論→理由→経緯の順で話すこと。
やっつけ仕事や意欲に欠けていることが、書類の数字間違いや誤字・脱字の多さに表れる。出す前に自分でチェックし、第三者にもう一度チェックしてもらうこと。
「言われなくてもわかっている」「当たり前のことだ」と皆様も思われるでしょう。
しかし実際にできている人は少ない。安心して任せられる人とは「期限を守り、明確な回答をし、正確にすすめられる」人である。
(105)『5匹の鬼を従えよう』
★5匹の鬼をテーマに各々の着眼点を再度整理して、マネジメントのヒントに供したい。
団塊世代、そのジュニア、元気シニア、ミドル、ギャルなどの生活者の層、また大手、中堅、中小、零細などの規模別法人層や業種別の区分け。さらにアジア、中国、インド、都道府県などのエリア別もある。
品質、納期、価格、機能、効用、サービス、システム、人材などの要素を磨きながら、他社との違いを打ち出す力点を決め再構築する。
上層部に迷いがあれば、チームパワーを発揮できない。不退転で臨めるように、現状認識力と判断力を高めながら全エネルギーを集中させる。
法律、ルール、マナーを守り、守らせる公明正大な風土を培っていく。 「法律は守るのが当たり前」という考えを浸透させ続ける
前例がないことに挑戦する勇気を持つ。成熟・衰退傾向を打破する「需要創造」への飽くなきフロンティア・スピリッツを奮い起こす。不便、不安、不快などの「不」に目を向けることで潜在ニーズ、ビジネスチャンスを発見できる。そして、すでに伸びている分野や新技術を自社に結合させることだ。
(106)『会議を見直す』
自社の会議改善のヒントとしていただきたい。
せめて"来月の会議日程は今月決める"くらいの計画性はあっても良いと思うのだが、そうしない。
その理由として「その頃にならないと予定が立たない」ということをよく聞くが、このパターンだと忙しくなると会議参加率が間違いなく悪くなる。
さらに、直前で参加メンバーの日程調整をする役回りの人が必要になり、その調整の労力自体が無駄である。
戦略課題や営業対策などの協議は、1時間ではまとめきれないであろう。会議開催前の準備が不十分ならなおさらである。
難しい議題の会議は、時間を気にせず行える時間帯(夕方など)での開催といった工夫は必要だろう。
客観的に見て、"何が決まったのか""それで本当に業績向上や業務改善が図れるのか"疑問に感じてしまう。会議を振り返り、「誰が、いつまでに、何をやるのか」という要素がひとつもなければ、真の意味での会議とは言えないだろう。
(107)『企業体質改善の着眼点 全社で取り組む5S活動』
5S活動はその運用次第で、リーダー人材育成や組織風土改革を実現することが出来る。
・管理職者と中堅クラスのリーダーシップ向上
・チームワークの強化
・方針や業務、在庫の見える化
・ムダの削減による業務およびスペースの効率化・・・など
(108)『非常事態時の経営計画を策定せよ』
これからの時代を生き残っていくためには、どのような経営計画が必要なのであろうか。
<見直しすべき着眼点とその内容>
販売・仕入・生産・資金・人員・投資・組織計画、関連・協力先との関係について、それぞれ見直しをかける必要がある。それぞれの内容については、営業収支で○ヵ月赤字が続いた場合は、○○までコストダウンを図るといった具合に、時間軸と実行内容を明確にして策定すると良い。
従来の経営計画とは、成長していくために目標を立てていけば良いものであった。すでにその考え方は過去の産物である。時代の流れが急に変化したとしても、それに合わせた計画をしっかり準備しておけば非常事態を乗り切り、これからの時代に成長もできるであろう。この機会に「非常事態時」を乗り切れるような経営計画を策定していただきたい。
(109)自己啓発『"点火型"人間へ』
2.自ら燃えるどころか他人にも火をつけられる「点火型」
3.2の「点火型」にマッチを擦ってもらって燃える「可燃型」
4.全く燃えない「不燃型」
5.自分が燃えないどころか他人の火を消してしまう「消火型」
★「情熱」なくして目的を達せられないのも明らかである。
★社員がヤル気を出すかどうかの8割が経営者の責任である。
社員の"業績をつくるピラミッド"
(110)『企業体質改善の着眼点 3現・3即・3徹』
3現・・・現場・現実・現物 |
何かを変えたい!」と思ったら現状を知る必要がある。その時は、現場に出向き、現状の姿を捉え、具体的な事象を見て聞いてまとめるのである。そして全員が納得するまで原因をしっかり追求し、改善策を立てることが重要である。 そこまでして初めて3現が実行できたといえる。 |
3即・・・即時・即座・即応 |
「何か異常が起こった!」時には、すぐにその場で対応する癖をつけるべきである。異常だけでなく、「沢山の仕事をこなす時」もそうである。 すぐにその場で処理し、決して仕事を溜め込んではいけない。毎日コツコツと処理していけばほとんどこなすことができる。 |
3徹・・・徹頭・徹尾・徹底 | 「あきらめようかな?」と思ったら、徹頭・徹尾・徹底を自問自答していただきたい。これは「最初から最後まで徹底的にやりぬく!」、「とにかくやり通す!」という意味である。この迫力を常に抱いた前向きな人材が実に少ない。そのような人材を育て上げた企業は活き活きしていて風土も良い。また平均年齢が高くても活力があり、不況でもめげない強さがある。 |
★「3現・3即・3徹」を普段の仕事の中で意識し、実行したいものである。
(111)『どうなる?どうする?今が実力』
★自社を取り巻く環境変化が大きく変化している昨今、打開策を考える際
★なぜ赤字なのか?
不景気で倒産する会社は世の中に1社もない。倒産するのは自社を取り巻く環境変化に対応できない会社であり、原因は会社の内部にある。
★ではその原因は何か?
1.強みが陳腐化している |
会社には必ず他社にはない持ち味・強みがある。 圧倒的なものでなくとも他社と比較して優れている点である。 ただし過去の取り組みにしがみつき、進化させる努力がなくては、その他大勢の中の「価格競争」にあっという間に埋没してしまう。 「価格より価値」という土俵で勝負するためにも、磨くべき持ち味・強みをこの機会に社内で明確にすることだ。 |
2.弱みを磨く |
従来からある強みだけで勝負できるほど、激変する環境変化は甘くない。 顧客により高いレベルアップを期待されている弱みを鍛える努力を怠ってはならない。 例えば、顧客からの要望への対応力が優れている場合、中小企業の営業現場では「呼ばれたら来る」とか「毎日訪問してる」といった基本的な日常業務活動だけでの優位性では、差別化は難しい。 訪問頻度より情報発信・提案力を求められている。 これらの全社的なバックアップ体制・底上げが必要だ。 |
3.開拓・開発に取り組む | 需要予測をする。「もしこのままでいけば」という仮説を立て、業績の不足は何らかの取り組みで補わなければならない。今後どうなるのか?それに対してどうするのか? 今や成り行きだけでのオーダーやたまたま買う顧客は存在しない。本物しか生き残れない今が自社の実力と考えれば、必要な顧客数・受注量・販売高はどの程度か。そのように考えれば、新しい商品・サービス・取り組みの必要性が明確になる。 |
(112)『先行管理とスピード感』
※仕事の基本である「先行管理力」と「スピードある行動」をもって、黒字体質でこの難局を乗り切ろう!
(113)『自分自身の"強み"を認識しよう』
採用した新入社員の傾向として、以下の点を挙げている。
-
1.カーライフのソリューションを提供することが求められているのも関わらず、車をそれほど好きでない人が一部見られるようになった。
(買手市場に環境が変化する中で、選ぶことができなかった) - 2.成長意欲は持っているが、役職にはつきたがらない人が増えてきた。
-
3.給料は「ほどほどで良い」と思う人が増え、「実績主義よりもある程度は年功序列の方が良い」と考える人が増えてきた。
(役職者になれば実績主義は止むを得ない)
では、人材育成としてどのようなアプローチをしていけば良いのか。
★"強み"を明確に認識させる方法★
1対1で今までの人生の中の成功体験を、インタビュー形式で語らせる方法である。
役割分担し、お互いに15分程度で良い。短時間でも自身の成功体験から引き出すので、自身で認識している"強み"と認識できていなかった"強み"が明確になる。その"強み"を現場でどのように活かすかということを考えさせるのである。
簡単だが効果の高い方法である。ぜひ実践されることをお勧めする。
(114)『定時・定点で空間を切る』
一度来ていただいた方をリピーターや口コミで周りに宣伝していただけるようなお客様になっていただけるかが、成功の大きな分岐点である。
教訓『定時・定点チェック』
『開店から閉店まで同じ品質でお客様を迎え、サービスを受けて(または商品を購入して)帰っていただく』ことに尽きる。定時・定点観測は、『いつ・どこに立ち・何を見て・判定し・その場、その時点で対処しきること』である。決してチェックリストに従いチェックするだけのことではない。長い時間をかけて行うことはできないので、店の時間を切り取る必要がある。
(115)『最も価値の高い仕事』
部下の日常を思い出していただきたい。「報告をしない、整理整頓ができない、約束を守らない、時間にルーズ」など気になることはないだろうか?これら全ては人の行いであり、その行いはその人の意識次第である。実際ビジネスの世界では能力よりも意識の差が決め手となるケースが多い。
ところが、社員の懐に入ってまで意識を変えようとする経営者が意外に少ないのである。中間管理職などへの「人任せ」、あるいは「本人任せ」、しまいには「本人のせい」ということで諦めてしまっている。
さて、この意識を変えるには、それなりのショック療法が必要である。「タバコを止めなければ命を落としますよ」・・・医者からこのように言われたら、あなたはどうするだろうか。
「今のような考えや行動を真剣に改めてもらわないと、会社にいてもらう意味がないよ」・・・表現の仕方は考慮しなければならないが、こういった聞き流せないようなショックを社長や管理者が与えなければ、人は決して変わらないだろう。 本人が気づいて自ら変える(自己改革)ことに越したことはないが、それができないのであれば、上司が愛情を持って厳しく言い正すしかない。部下の意識を変える、高いレベルで維持させることこそ上司本来の仕事であり、それを避けてはいけない、逃げてはいけないということだ。
(116)『理念と実践』
これは、理念が立派でも実践不足であれば生き残ることは難しいが、理念がないのなら「生きる資格」がないということである。
「ビジョン」「使命」「自己実現」という高い欲求の到達目標である。
上に立つ人の本音の利他精神と、不退転の実行力が強く求められる。
(117)『当事者意識が"ヤル気"を生む』
当事者意識とは働いている社員が「自分が主体的に仕事を動かしている」「自分が経営者の一人だ」と考えること。
そのような意識を持つと、自社の業績や仕事に対してさらに能力を発揮する。
社員に当事者意識を持たせるためのポイント | |
1.自社についての情報を与える
|
できる限り、自社の業績や経営陣が決めた情報を社員にオープンにする。 また、自社の歴史や会社の取り巻く経営環境などを考えさせ、自社の全体像を理解させる。 |
2.自社がどのように業績を上げているかを理解させる
| 自社の業績がどのように上がっているのか、顧客はどのような価値を求めて自社の商品やサービスを利用しているのか、それらがどのように自社の業績と結びついているのか、を理解させる。 |
3.新たなことに挑戦する行動を奨励する
| 失敗のリスクを恐れるのでなく、そのリスクを冒して新しいことに挑戦する ことを褒め称える。 |
★会社の方向性
★何のために自分達が仕事をしているのか
★自分の仕事にどのような意義があるのかを意識させること。
(118)『卓越したマネジメント力を身につけよ』
★卓越したマネジメント力を身につけることが必要不可欠になってきているが・・・
- ●方針・目標がトップ方針と連鎖していない
- ●管理指標が進捗率になっていて業績につながる指標になっていないために、目標を達成しても業績があがっていない
- ●方針・目標管理もPDCAサイクル<Plan(計画)→Do(実施)→Check(問題点・原因究明)→Action(処置・対策)>をきちんと回さず、ひどい時には来年の方針・目標を策定するときに初めてサイクルを回す
管理サイクルを回すためにボードを利用し、ボードに方針・目標管理の書類をわかりやすく、見やすいレイアウトで表示・掲示する。その上でトップ、管理者が内容のレビューを行ながら、方針・目標管理のサイクルを回すことが必要である。
この活動の特色は、物と業務と管理を見えるようにしてマネジメントを行っていくことである。管理サイクルが見えることにより、PDCAの質が上がり、管理サイクルがスピードアップし、成果が上がるのである。
(119)『捨てる戦略』
P.F.ドラッカーがその著書の中で、「あまりにわずかの企業しか、昨日を切り捨てていない。そのために、あまりにわずかの企業しか明日のために必要な資源を手にしていない」と述べている。
1.コスト削減による、損益分岐点引き下げ戦略
2.止血による、収益拡大戦略
・「過去からのしがらみ」
・「成功体験の踏襲」
・「現状を客観視出来ない体質」により、その意思決定がなかなか進まない企業は実に多い。
(120)『数字へのこだわりを持ち続けよう』
皆さんは数字で話す癖がついているだろうか?なぜこういった質問をするかというと、数字で語れない幹部が非常に多いからである。
●いくら儲かったのかがわからない。
●売上げ重視だから、値引きをしてでも受注に走るであろう。
その結果
(121)『チームを動かすリーダーの基本』
リーダーが抑えておくべき基本を考えてみよう。
<基本1>事実を正しく把握すること(現状把握)
ポイントは、現実・現場・現品の三現主義で事実を掴むこと、鳥が空を飛んで全体から餌のありそうな場所を探したり、草むらに下りてきて虫を捕るかの如く、視点の高さをスムーズに調節することである。<基本2>共通のモノサシを組織に浸透させること(価値判断基準を明確にし、組織で統一しておくこと)
ポイントは、共通のモノサシを現場が分かる言葉で理解・納得させることだ。組織は、経験や体験が異なる社員が集まったものである。共通の判断軸がなければ同じ方向に進めないのは言うまでもないだろう。これができなければピント外れの対策を立ててしまう
- ★部下の報告を鵜呑みにし、自分なりに事実を確認するステップを怠ることはないだろうか。
- ★モノサシを浸透させずに毎回異なるその場対応を繰り返し、部下から信頼を失うようなことはないだろうか。
(122)『"実行"が阻害される6つの要因』
経営の転換期といわれる現在、成長戦略の再構築をはかっている企業が多い。「いかに戦略を構築するのか」ということへの意識を持っていても「いかに実行していくのか」という"実行度"について対策を立てていなければ、戦略は推進されない。
以下に、実行を阻害する代表的な要因を記載する。
1.重点欠乏症 | 「あれもこれも」と取り組まなければならないテーマがありすぎて重点が絞り込めず、結果的にやり切れない。問題の本質は何かを掘り下げ、「あれかこれか」で重点策を絞り込むこと。 |
2.方針展開欠乏症 | 会社方針を部門(チーム)に具体化することが出来ず、具体的にどう行動していくのかイメージが沸かずに実行力が低下する。部門方針策定のチェック機能、部門長・リーダーの方針策定能力を向上すること。 |
3.コミットメント欠乏症 | 戦略・方針・目標に対して「やらされ意識」が強く、主体的行動することが出来ない。第一線の社員が目標設定に参画するなど、理解・納得させることに注力する。 |
4.人材欠乏症 | 実行できる人材が配置されなければ、どれだけ素晴らしい戦略・方針でも推進されない。中堅・中小企業は人材不足なので適材適所の配置は難しいが、「過去の成功者へのこだわり」や「過度に能力を超えた」配置は戦略推進を低下させる。 |
5.プロセス管理欠乏症 | どんなに精緻な計画を立てても、組織に管理能力が備わっていなければ機能しない。戦略・方針と同じく「あれもこれも」管理するのではなく、重点管理項目に特化することが重要である。 |
6.人材力向上策欠乏症 | どれだけ方針どおりに行動し成果を上げても、それが適正に評価され、処遇にも反映されなければ社員のやる気を落としてしまう。また、日常における上司のフォロー(意欲・能力不足へのフォロー)も実行力を高めるため必要である。 |
(123)経営者必見『粗利率へのこだわり』
このやり方はシンプルでわかりやすく管理コストも低いため、営業パーソンに目標を達成する力がある場合は良いマネジメントである。
粗利率は利益の第一ボタンであり、競争力を表すバロメーターでもある。
経営者が"値決めは経営"ということ理解していない「トップの理解不足」
受注したいがために、勝手に値段を下げている「営業力不足」
粗利率を管理職がチェックしていない「管理力不足」
競争力がある商品にもかかわらず、相見積りと言われて簡単に値下げしている「情報収集力不足」
市場の新商品を常に探していないという「商品力不足」
当初は大丈夫という報告であったが、結果は赤字という「原価管理力不足」
(124)『幹部社員を昇進させるポイント』
その年だけの傾向なのか、今後もこの傾向が続くのか。続くのであれば、消費構造が変わってきているのであり、マーケットの縮小は進んで行く。
その場合、ここで来年の夏に向けての抜本的な対策を打たなければ、今期の業績だけでなく、来期の業績にも大きく影響するのである。
(125)『お客様を知り客数を伸ばせ!』
小売業において売上高=客数×客単価という公式
利益はお客様からによってのみもたらされるということは自明の理となっている。
2.何人のお客様の支持が必要なのか
3.今日は何人のお客様の要望(ニーズ)に応えることが出来たのか
4.お客様の支持を得られていない原因は何か
★全ての資料・フォーマットは「お客様を知る」という視点で作成されていなければならない。
(126)『社員の「不安感」を「不足感」へ』
先行きの見えない不安な時代だが、社員の「不安感」を「不足感」にうまく転換することで、元気に活動している企業の事例を紹介したい。
そのため、今後の対策を検討する場が設けられた。会議に参加した社員の発言を要約すると「会社が方向性を示してくれないから、どう動いていいかわからなくて不安である」というものだった。これに対して社長は激怒した。
なぜなら、常日頃「どういう新しいお客」に「どういう自社の特殊工法」を提案するようにと、口酸っぱく言い続けていたからである。それが全く理解されていないのかと社長は嘆いた。
このような事態になった原因は、トップの出した方針が具体的な形で個人の日常活動にまで落とし込まれなかったことにある。会社の方向性をより具体化する方策を検討することとした。- 1.新規案件の売上利益目標を明確にして、現状の5年計画に織り込んだ
- 2.その数字に基づいた個人毎の毎月の行動数字(新規受注件数、新規提案件数、新規訪問率、新規に割く業務時間の目安等)を設定し、月次管理を行った
(127)『チームの完成度を高めよう!』
チームの完成度を高めるために必要な「チームマネジメントの心得4ヵ条」を記載する。
1.事前準備 |
サッカー日本代表においては、環境対応や強豪国とのトレーニングマッチなどの事前準備が思い出される。本番を想定したあらゆる準備を徹底的にすることで、納得性が高まり迷いがなくなる。そして課題を危機意識として共有することができる。 企業においても、リーダーはメンバーに危機意識を強く持たせ、チームワークを高める策を講じることが必要である。 |
2.ぶれない信念 |
チームが立てた目標に対し、リーダーはぶれずに闘うことが大事。ワールドカップ前の4連敗で、多くの批判を受けた日本代表であったが16強入りを果たした。目先のことでぶれていては逆境時に結束するのは不可能であっただろう。 環境条件は常に変わるのが世の常である。変化に対応するために戦術を変えて批判を受けようとも、リーダーは信念を貫くことが重要である。それにより逆境時も全員で目標に向かい、計り知れない底力を発揮する。 |
3.決断力 | リーダーは"タイミングを逃さず、いかに決断ができるか"が重要である。最終的にその決断は賭けだが、リーダーの本気度はメンバーにすぐ伝わるものである。 決断したことに邁進する前に迷いが出てしまうリーダーは、それによってどれくらいチームの推進力が鈍り混乱するかを考えていただきたい。決断の意味を再確認し優柔不断を是正し、決断力を磨くべきである。 |
4.モチベーション | チームが勝つために自分たちで何をするべきかを考えて動き、最後まで競争原理を持ち込みながら、勝利という目標のために結束し、チーム全員が高いモチベーションで闘う環境をつくった。これはベテランの控え選手がそのようなムードを作っていったことが大きい。企業に置き換えると、トップの考えをリーダーがわかりやすく部下に伝え、各自の役割と責任を理解させ、いかに全員で闘う雰囲気をつくれるかである。モチベーションの低い社員には、立場を理解した上でのアドバイスが効果的である。 |
(128)『老舗の秘訣』
『伝統は革新の連続』 | 単に伝統に甘えることなく、時代に合わせて変えていく(=革新)ことができているからこそ、長く続いているのだと思います。 |
『老舗っていうのは、客を大事にする店のことを言う』 | 利益を大事にして顧客を大事にしない企業が、社会から大事にされるわけがありません。 |
「自社の真の顧客は誰か?」
「その顧客が認める自社の提供する価値は何か?」
「自社の顧客をどんなに大事にしているか?」
どうやら、これを繰り返すことが100年、そして500年続く秘訣のように思います。
(129)経営改善の着眼点『業績責任を果たすとは』
★部門経営者としての経営意識を持たなければ責任はまっとうできない。
そのためには
★トップと同じ方向感覚(価値判断基準)を持つ、常にプラス発想で考える、現実処理能力+理想掲示能力を高めることが必要である。
○攻守のバランス(営業・投資と管理)
○環境のバランス(市場動向・社会変化)
○時間のバランス(将来と現実のギャップ・先を見る目と今を見る目)
○経営資源のバランス(人・物・金・情報の有効活用)
★経営幹部は自社の経営基盤の現状をしっかりと把握して整備強化をし、 トップと価値判断基準を合わせていかなければならない
(130)『事業戦略は「選択」と「集中」』
★運送会社のM社は、事業を「選択」し、「集中」させて好業績を残している。
1.専用車輌への切り替え | 従来の万能トラックではなく、重い・長いに特化した車輌への切り替えを図り、専門技術・ノウハウを構築。経験を積むことで荷物の特性を熟知し、さらなる運送品質を高めている。 |
2.コスト価値をかえる車輌の導入 |
通常、荷物を運ぶシャーシ(車輌)は20tであるが、M社は大重量の30tシャーシを導入した。80tの資材であれば20tシャーシ4台が必要であるが、3台で可能となった。1台あたりの単価はあがるが、使用台数を減らすことができたのである。
顧客視点で考えれば安全でコストをかけたくないものである。だからこそ1台あたりの単価はあがっても、トータルではコストダウンになる。 "tあたりいくら"が取引の常識である業界において、顧客のコストダウンに貢献している。 |
3.営業プロジェクトの立ち上げ | 自社の品質体制、エコへの取組みなど、他社とどう違うかの資料を作成し、新たな顧客開拓に閉鎖的な業界の中で営業機能を強化した。 |
(131)『活きた事業計画書をつくる3つの視点』
★事業計画書は戦略の設計図である。そこには経営者の「意志」がなくてはならない。あるいは、目標に確実に辿り着く具体的な道筋が描かれてなくてはならない。
~未来を照らす事業計画をつくるための3つの視点を考える。~
1.社会性~顧客の視点 |
まずは会社の軸をしっかりと定める。「わが社の存在価値」は何か?事業計画は数字の羅列であってはならない。数字は手段。その先の「生きる目的」がなければ、計画は無機質である。わが社は誰にどんな価値を提供する会社なのか? スターバックスはコーヒーを通じて「サードプレイス(第3の場所)」を提供する。そのコンセプトはライバル他社と一線を画した価値を生み、従業員も活き活きと働き、顧客から愛され、社員からも愛される会社になろう。 |
2.戦略性~経営者の視点 |
社員がやる気になるために、計画はチャレンジングでなければならない。 先行きが見えない経営環境にあっては、現状の延長線上で考えると現状維持が精一杯となる。そこからは小手先の対策しか出てこない。 まず、「あるべき姿」を描こう。それから逆算して何をすべきか考える。現状とのギャップが戦略テーマであり、そこに抜本改革の知恵が眠っている。ユニクロを経営するファーストリテイリングは5兆円企業を目指している。戦略経営の極みと言えよう。 |
3.蓋然性~金融機関の視点 | どんなに崇高なコンセプトを掲げても、いかにチャレンジングな戦略を描いても、「画に描いた餅」では意味がない。金融機関の視点で確実な策を講じることも重要。売上アップは「相手ある」の話なので、蓋然性は低い。社内でできるコストダウンの着眼が必要である。 |
(132)『大局観・戦略発想を鍛える』
自社の幹部の力量について、大局観や戦略発想の乏しさを嘆く経営者は少なくない。そもそも幹部は所属部門のマネジメントが主たる業務であり、日常の中で自社が置かれている環境や戦略展開について考える機会は皆無に等しい。大局観・戦略発想を鍛えたいならば、それ相応の機会提供が必要である。
~A社の事例を紹介したい。~
A社では毎年10月、来期方針の策定に向けたプロジェクト(名称:戦略策定プロジェクト)が発足する。それは、経営陣の指名を受けた各部の幹部・中堅社員10名程度で構成され、10月から12月にかけて3C分析(顧客・同業他社・自社の分析)、所属業界の動向分析、中長期ビジョンの確認、今期方針の実行状況チェック、SWOT分析などを行う。
プロジェクト会議は週1回のペースで開催され、普段は自部門の業務に没頭しているメンバーが、自社全体のことをさまざまな角度から分析する。
その分析内容は経営陣に上申され、1月初旬に開催される社長の年頭所感発表会でオープンになる。その内容と社長の年頭所感を踏まえ、各部の部門長は自部門の来期方針を作成するのである。プロジェクトのメンバーは、年によって数名が入れ替わるため、数年内で少なくとも一度は、全ての幹部が全社的な視点から自社を分析し、戦略策定をする機会を得る。
★各社で是非展開していただきたい素晴らしい取り組みである。
(133)『どうして資金計画が必要なのか』
★決算書は重要でありながら決して万能ではなく、以下のような点には留意が必要である。
<貸借対照表> |
・財産状況は分かるが、決算日当日の状況しかみえない ・借入金の返済計画がみえない |
<損益計算書> |
・投資の負担と回収状況がみえない ・借入元本の返済負担がみえない |
★資金不足を回避するには、以下を明示する予想資金計画(キャッシュ・フロー計画)が必要で ある。
◆予想収入で全ての支払ができるか、また余裕資金はいくらあるか
◆いつ、いくら現金が不足するのか
これらの理由からも資金計画は必要である。
(134)『魅力ある会社づくり』
★社員が会社に不満や不信を抱いて、お客さまの期待に応えられるわけがない。顧客満足(CS)の実現を望むなら、社員満足(ES)を優先し、魅力ある会社作りを目指していただきたい。
小企業の場合は、経営者に起因するところが大である。
魅力ある経営者とは
「若 さ」・・・ | 事業への「志」「情熱」「バイタリティ」などから来るものだ。 |
「包容力」・・・ | 自分に対する徹底的な厳しさと他人に対する寛大さ、温かさから生まれるものだ。つまり人間の器の大きさである。それが強烈な求心力であり企業の魅力でもある。 |
会社の将来性は何によって判断するか。
⇒一般的に「収益性」「生産性」「安定性」など。
しかしこれらの指標は、会社が過去に打った戦略の結果である。企業成長力の要になるものは、事業開発投資・商品開発投資・人材育成投資などの戦略的先行投資ができているかである。
成長する会社は、事業開発・商品開発費として売上高の2~3%、人材育成費は人件費の2~3%を予算化して、計画的に実施している。
(135)『"やりきる"組織への変貌』
★ほとんどの経営者は「マネジメントにおいて"PDCA"が大切」と認識しているであろう。だが多くの会社がP(計画)とD(実行)で終わっている。ではC(チェック)とA(改善)を推進し、階段を一歩一歩上るように、積み重ねるマネジメントをしていくにはどうすればいいか。
会議において挙がった問題点や取り組むテーマなどを「問題点」の項目に記載し、それに対する実行具体策、担当、期限を記載。チェックとは担当者の実施をチェックする者で、通常上司になる。
- ★「議事録のおかげでプレッシャーは大きくなったが、やるべきことが明確になった」
- ★「誰がいつまでに何をやる」と文字で残されると、逃げ場がないためプレッシャーは大きくなる。しかしチーム会議では、リーダーからの微修正はあるものの、やるべきことと期限は自分で決めるので、モチベーションも高く維持できるのである。
★このように議事録は、PDCAを推進する上で非常に効果の高いツールである。
経営ノウハウ(4)
(136)『組織に活力を与える12ステップ』
ステップ1 |
存在価値の再確認 わが社がなくなれば誰がどのように困るのか。この1点を常に明らかにする姿勢が方針策定のスタートになる。 |
ステップ2 |
ビジョンの設定 あるべき姿を具体化する。企業経営は厳しいマラソン競争であるが、ゴールのないマラソン競争が存在しないのと同様、目的なき経営があってはならない。 |
ステップ3 |
先見する 過剰と不足、主役交代などの変化・進化の潮流を正しく認識する。 |
ステップ4 |
現実の直視 顧客は変化、進化する以上、企業価値と顧客価値には常にギャップが生まれる。この事実から経営者は逃げてはいけない。 |
ステップ5 |
目標の設定 設定目標は2つ。1つは中長期的な到達目標。そしてもう1つは短期的な勝てる目標の設定である。中長期ビジョンの実現には、勝てる組織が必要でなる。それは勝ちグセから生まれる。なぜなら勝つことにより強くなるからである。 |
ステップ6 |
戦略の策定 どのポジションでNO.1となるかを明確にする。そのために「やらないことを決める」ことが欠かせない。これが戦略である。 |
ステップ7 |
組織化を行う 組織は戦略に従う。誰がやるかを明らかにする。 |
ステップ8 |
年度経営方針の策定 上記7つのステップを踏まずして策定した経営方針で、1年間組織が戦うことは難しい。 |
ステップ9 |
実行具体策の策定 具体的ステップと6W3Hは欠かせない。この際、大切なのは『プラン2』の準備である。これから実施する具体策を『プラン1』とすれば、それで達成できない場合の策。それが『プラン2』である。 |
ステップ10 |
方針管理の実施 少なくとも四半期に一度は方針管理を実施し、進捗状況を正しくチェックしなければならない。 |
ステップ11 |
修正と実行 目標未達の場合は、直ちに『プラン2』を実行に移さなければならない。 方針書は作品ではなく、目的達成の手段である。 |
ステップ12 |
信賞必罰 |
★構造転換期において、正しく方針を策定・運用する企業が「勝ち組」となるのだと認識したいものである。
(137)『"原因"と"手段"でピントを合わせよう!』
★部門方針、個人取り組み事項を作成する際の注意点を紹介したい。
(138)『業績を正しく生み出そう』
そこで幹部全員と面談し、改革の火種となりえる人を探した。また危機感を共有してもらうために、業績数値を幹部以上にオープンにして、現状を詳しく説明した。現状を全く知らなかった幹部にとって非常にショックなことであり、当然のことながら青ざめていた。
収支バランスを取るために、人員削減を含む固定費削減を進める一方で、黒字にするためにはいくら売上が必要なのかを明確にした。幹部メンバーを筆頭に、目標売上数字に対して差額がどれだけあるのかを毎日徹底的に意識させ、その差額を埋めるために何をしなければならないのかを考え行動させた。
3ヵ月後、営業努力の甲斐もあって、単月黒字が32ヵ月ぶりに達成できた。単月黒字を発表した時には大きな歓声があがった。まさしく社内全体が同じ方向を向いて、目標に対して真摯に取り組む姿であり、バラバラだった組織がひとつになった瞬間である。全社員が笑顔になり、社内の空気が3ヵ月前と180度変わっていた。
(139)『"経営のバックボーン"に歪みはないか』
- ・「毎年内容があまり変わらない」
- ・「経営計画書は年に数度しか見ない」
- ・「実行したかどうかの評価をしていない」
- ・「そもそも具体的に何をするかが明確となっておらず、評価できない」
- ★トップの考えを、幹部を通して、社員全員の協力(日常活動)により実現させること。その設計図を個人の行動計画まで落とし込まなければならない。
組織の設計図
○経営理念(存在目的、使命は何か)○ビジョン(夢、目指すべき姿は何か)
○戦略(勝てる場の発見と勝つための条件づくり、競争優位の確立)
○目標(中期経営計画の作成)
○組織(戦略を実行する体制づくり)
○年度計画(全社方針を部門方針⇒個人目標へと落とし込む)
○実行と成果(PDCAにより計画を確実に実行)
○評価・分配(行動・スキル・成果を評価、給与は高く人件費は低く)
(140)『チェンジリーダーの条件(その1)』
ピンチをチャンスに変えることのできるリーダーを「チェンジリーダー」と名付けている。
通常、ピンチに遭遇したときにどのような対応をはかるかで、次の4タイプのリーダー像に分類できる。
1.PO(ピンチ・アウト)型 |
想定を超えるピンチ状況を迎えると、たちまち悪い結果を引き起こすタイプ。 リスクやクライシスへの感度が鈍く、修羅場体験も少なく、性格的にも弱い。 経営面では一極集中のスタイルが多い。つまり、得意先、商品、人材、立地、方法などが特定の部分に集中したままになっているケースだ。 |
2.PP(ピンチ・ピンチ)型 |
何とかしなければ危うい」と気付きながら、抜本対策が打てずに手をこまねいたまま、ジリ貧状態を招く優柔不断なタイプ。「ピンチだ。変えなければ」と口にするが、有効な実行具体策が出せない。 社歴の長い経営で、財務面での余裕があるケースに多く見られる。 |
3.PW(ピンチ・ダブルピンチ)型 | 行動力はすばらしく率先垂範で「良いと思えること」を矢継ぎ早に実行する現状認識力(問題の本質をつかむ力)が不足しており、成果につながらず、傷口を大きくしてしまうタイプ。行動優先の良き社風だが、構想力に欠け、右往左往する経営となる。 |
4.PC(ピンチ・チャンス)型 |
結果のみを求めすぎることなく、問題の本質を「原因→プロセス→結果」の流れでキチンと急所を押さえることができる。バランス感覚(大局観)と柔軟な発想力、さらに先見力を持ち、早めの対策を整然と打てるタイプ。 これが「チェンジリーダー」であり、ピンチをきっかけに組織のバージョンアップを成し遂げる経営を行う。 |
(141)『チェンジリーダーの条件(その2)』
|
攻め7割、守り3割。ゼロベース発想で挑む。そのために、 (1)「自分がやる」という覚悟をして退路を絶つ (2)リーダーとしての目的と使命をハッキリさせる (3)「ピンチはチャンス」というプラス発想で臨む |
|
前例にとらわれず、活かすべき長所・特徴を明らかにし、柔軟にアイデアを発揮する。そのために、 (1)3つの目を持つ(鳥・虫・魚の目~大局観・分析眼・変化眼~) (2)実行優先でやってみる(60点主義に立ち、走りながら修正していく) (3)他人の知恵、異分野に学ぶ(素直さを持ち、絆を大切にする) |
|
リーダーはいかなる時もメンバーを元気にする人。そのために、 (1)常に明るく元気な声・表情・態度を堅持する (2)言葉選びに注意(本質を短く表わす) (3)快食・快動・快心・快眠~一日決算主義~ |
(142)『リーダーの"仮説力"』
★QCストーリーや問題解決のために、「仮説の設定」という重要なステップがある。
⇒ 2.統計的データにもとづく問題点の実態分析
⇒ 3.問題の真因分析("なぜ"の5乗)
⇒ 4.あるべき姿の設定(問題点に対する正しい認識)
⇒ 5.仮説の設定(改善案・衆知の提言)
⇒ 6.メリットとデメリットの想定(検証)
⇒ 7.デメリットの対応策の検討(2次対策)
⇒ 8.改善実行プランの作成(ツール・スケジュール)
⇒ 9.実行推進(検証)
⇒10.歯止め策の策定
- ★再発に歯止めがかからない不良・クレーム対策に対する仮説、集客ができず業績が上がらない要因に対する仮説、いつも目標にあと一歩で達成できない要因に対する仮説。
- ★私たちの回りには常に「問題」と「要因(真因)」とそれに対する「仮説」が無限に存在する。
(143)『経営意識の高い幹部になろう』
1.トップと方向感覚を合わせる | トップならどう考え、どう判断するのか。なぜトップはそう考え判断したのか、掘り下げて考える習慣をつける。 |
2.ワンランク上の仕事をする | ワンランク上の仕事をするためには、自分の仕事を部下に任せないとオーバーワークとなってしまう。ワンランク上の仕事が出来ない幹部の共通点は、自分で仕事を抱え込んでしまうことである。 |
3.戦略発想を鍛える | トップとベクトルを合わせ、重点を絞り込み、やるべき事を明確にする。NOW(今の責任を果しながら)・NEXT(次の手を打ち)・NEW(将来を考える)が大切である。 |
4.バランス感覚を養う |
経営バランスが崩れると破綻してしまう。そうかと言って、バランスをとったままでは成長できない。あえてバランスを崩し、いかに大きくバランスさせるか。その復元力が大切である。 ○攻めと守り(売上と利益、利益と経費、資産と負債資本のバランス) ○環境変化(市場・需要・ライバル動向と自社のバランス) ○時間(将来ビジョンと現実のバランス) ○経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報の効率的なバランス) |
(144)『日本人は"団体戦"で力を発揮する』
東日本大震災は、経済環境をこれまでとは違った別のステージに変化させた。被災地に国をはじめとした行政の復興支援策が実施されている。
ここで経営者や幹部社員は「以前の経済環境には決して戻らない」と気づく必要がある。経営は環境適応業であり、どのような経済環境にも適応 していく自助努力が不可欠である。その施策の一つとして筆者が提唱するのは"個人戦から団体戦へのシフト"。推進ポイントは次の3点である。
1.目的・目標を共有する |
日本人は個人としては弱いが、団体を組むと大きな力を発揮する特性がある。これは目的・目標を共有し、それに対して個々人が協力し合うからである。企業においては経営理念や企業ミッションが目的・目標の最上位概念であり、改めてそれらを全社員に徹底していくことである。 ただ、経営理念や企業ミッションはとかく漠然としがちであるため、経営者や幹部社員はそれを咀嚼して部下に発信し続け、「目的・目標を達成していくために、今、何が求められているか」を日常業務に落し込んでいくことが求められる。 |
|
「一人ひとりはチーム(団体)のために頑張り、チーム(団体)は一人ひとりが成果を出せるように皆でサポートしていこう」という意味(ラグビー競技のスピリッツとして有名)である。 つまり「個人によって得意不得意はあっても、一つの目標に向かってそれぞれが得意な面で力を発揮しつつ、不得意な部分は互いにカバーし合って目標を達成していこう」という思いをチーム内に植付かせる。 |
|
団体を構成する個々人がレベルアップするための仕掛けづくりに常に留意すること。特に次の5点が大切だ。
|
(145)『心の在り方を変えよう』
自分と結果のベクトルは、常に、「自分⇒結果」なのです。
結果を変えたければ、まずは自分が変わらなければならないということです。
そして、行動が変われば、人生が変化するのです。
心の在り方が正しければ、必ず成功を収めることができるのです!
(146)『継続的改善の視点』
| 不確実性の高い事業環境において、何より優先すべきは顧客ニーズに対する誠実な配慮であり、そうしたニーズに応えられる柔軟性を、組織がどの程度備えているかを見極めることが重要である。 |
|
継続的改善には、時代環境に適応するためのイノベーション(技術革新)が必要となる。 イノベーションを引き起こすツールとして、「方針」は大変有用である。 ●花王の「商品開発5原則」 (1)社会的有用性の原則 (2)創造性の原則 (3)パフォーマンス・バイ・コストの原則 (4)調査徹底の原則 (5)流通適合性の原則 |
| 継続的改善には、人材の実行力が欠かせない。この実行力とは、経営者・管理職を問わない必須科目である。実行力に必要なのは、リーダー自身が組織に情熱を持って深く関与することだ。この"関与する"とは、建設的で一貫した質問を投げ続け、問題の核心をつかむことを言う。 |
(147)『プロジェクト成功の秘訣』
そこで、プロジェクトを成功させている組織に共通する姿勢と取り組みを、以下に列挙する。参考にされたい。
2.プロジェクトの具体的目的・目標の設定
3.プロジェクトリーダーの権限の明確化
4.メンバーのプロジェクトへの専業体制
5.通常の評価制度とは一線を画したプロジェクトメンバーへの評価基準の設定
6.プロジェクト終了後のメンバーへのキャリア保証
(148)『目標必達の為の業績先行管理』
遅行管理×
| ・・・ |
前月の結果を見て何が良かった、悪かったと議論する。 終わったことをいくら言っても手が打てない。 |
同時管理×
| ・・・ | 今月の売上げ状況を確認しても、すでに残り少なくなった時点で「当月の対策・・・」と言ったところで、打てる手など限られてしまう。 |
先行管理○
| ・・・ | 先行で3~6ヶ月先までの累積目標から、現在確定している売上げを差し引いた類型差額に対して対策を打つ。 |
あるシューズ卸会社は、かつては月次決算を行うも翌月の15日過ぎにやっと数字がまとまるという遅行管理で、気付けば売上げ未達の月が年間の大半を占めるといったジリ貧業績体質であった。 この体質を改善するために先行管理を導入したものの、初めから8カ月の先行管理ができたわけではない。ステップを踏んで1年半がかりで導入した。
まずは当月と翌月の2カ月間の累計差額対策から取り組み、3カ月→6カ月→8カ月と期間を延ばしていった。そして8カ月先行管理が定着してきた約2年後、毎月の売上げが目標の105~120%の割合でクリアできる強い体質に生まれ変わった。もう売上げ未達の月はなくなっていた。
(149)『前向きな姿勢を持て!』
(150)『"当たり前のことができる組織"づくり』
(151)『経営者は原点を語れ』
清廉活発な企業風土を基盤に成長し続け、これをもって業界全体の発展に寄与する。
そのために
1.礼儀・礼節を重んずる
2.方針・目標・通達は即、実践
3.決定事項が不本意であっても全力投球
4.出来ない理由を考える前に出来る方策を考え、打ち出す
5.結果に対して責任を持ち、愚痴・言い訳はしない
(152)『リーダーの命がけ』
★リーダーが具体的に取り組む「3つの命」★
1.使命 |
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2.宿命 |
|
3.革命 |
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「変化はチャンス」。理性的かつ情熱的な実践が成否を決めると言えよう。
(153)『社風は気付いたら"できている"』
先日、実施した営業研修での事例を紹介したい。
事前のヒアリングで確認した問題点は、「営業社員に自社のカラーがない」ことだった。
つまり中途採用者が多く、前職の営業スタイルを引きずっていることが原因と思われた。
問題の営業社員も、目標への達成意欲より会社の指示事項をこなしたという"アリバイづくり"が優先され、その結果、慣れた前職の営業スタイルをだれも変えようとはしなかった。これが冒頭の真因であった。
(154)『全社を挙げての意識改革』
与える側と与えられる側、命令する側と命令される側、実行させる側と実行させられる側である。
そのため人を動かす場合、どうしてもカネやポスト、命令といったトップダウン型のマネジメントが中心になってしまう。その結果、組織内には「やらされ意識」を持った指示待ち人間が多くなる。
そのためにも変化の現場に近い社員が、自分で考え、判断し、俊敏に行動することが不可欠である。指示待ちの受身組織では変化に対応できない。
冒頭で紹介したA社で、参画型経営に向けて取り組んだことは次の3点であった。
2.経営情報の発信と共有化(ガラス張り経営)
3.意思決定プロセスの整備(会議システムの整備)
(155)『コストダウンが進まない理由』
- ○努力しても大きく評価されない
- ○前年同様の取り組みを継続するだけで、調達のトラブルを恐れ新たなチャレンジをしていない
- ○「何を、どれくらい、いくらで、どこから、どういう条件と方法で、どの位の頻度で購入しているのか?」など情報が各部門間に分散し、調達の全体像を一元的に把握することができない
- ○同じモノを複数部署で購入していたり、同一業者との取引を複数の担当窓口が行い、外部調達の全体像を把握することが困難となっている
- ○調達(支払い)部門と利用部門が異なり、当事者意識が徹底されていない
- ○業者の市場構造・市場価格に関する情報が、組織的に収集・蓄積されていないため、価格の妥当性に関する判断がなされていない
- ○業者との交渉ノウハウがなく、業者にとって都合の良い価格や契約を鵜呑みにしている
★常に自社の現場がどのような状況にあるかを把握し、適切な対応を図っていく必要がある。
(156)『経営者の時間管理術』
価値判断基準は、冒頭の「すべてのステークホルダーの幸せを最大限求め続ける」ということから考えるべきだ。会社が成長し、存続していくために、なすべきことを最優先事項に据えなければならない。そして「攻め」と「守り」の仕事を均等に時間配分する必要がある。
会社の規模が大きくなればなるほど、経営者の意思決定の仕事は増えてくる。
仕事を任せられる幹部社員を育てることは、経営者の任務でもある。
(157)『基本と成長の4C』
各社はいろいろな業務革新 に取り組んでいるが、トップの意思の中心は自社の業務改善であり、顧客視点での業務革新に至っていない事例が多く見受けられる。
流通業を例に業務革新2つの視点 | |
1.基本条件からの視点:基本の4C 中堅マネジメント層が取り組むべき 重点課題 |
(流通業界で戦う中、有無を言わさず備えていなければならない条件)
|
2.成長条件からの視点:成長の4C 「成長の4C」はトップマネジメント層 が取り組むべき重点課題 |
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経営ノウハウ(5)『経営者にとっての重要事項』
(158)成功イメージを明確にする重要なこと
- 1.成功したい理由
- 2.成功したときに得るもの(お金、名誉、地位、車、ブランド等)
- 3.成功する時期(2015年4月とか自分が55歳になるまで等)
- そして、とっても重要なのが
-
4.成功したら、それが自分にとってどんな意味があるのか?
どういう感情の状態を手に入れるのか?つまり、心の状態です。4番目の心の状態を知ることは、快楽のイメージを手に取るように感じることができるまで成功イメージを明確にしているということです。
もう1つ重要なことがあります。
そのゴールを信じることができるか?
人は、信じることができてはじめて行動できます。何事も信じられないのであれば、人はそのための行動をとりません。
自分でもできる!自分ならできる!と信じるには、どうすればいいのか?
わたしの意味するコミュニケーションは、他人とのコミュニケーションではありません。
自分自身とのコミュニケーション能力です。
そうです。自分自身といかにして自分を信じることができるようなコミュニケーションをとるか?です。
簡単な言葉でいえば、それを解釈といいます。
この解釈は、実は自分に対してどのような問いかけをするか?ということなんです。
その問いかけの回答が解釈です。
ですから、自分にとってよい解釈をするには、その回答にいたるための適切な質問をしなければなりません。
きっと、その状況をよりよい状況に変えるための考えが生まれるはずです。
こういう考えを繰り返すと、自分の状況は常に改善されていくので次第に自分に自信を持つようになります。
そして、それだけでなく自分と同じように、成功に向かって取り組んでいる人たちと付き合うことです。
そこでは、交わす言葉が常に前向きです。また、お互い切磋琢磨するだけでなく、支援しあうマインドを持っています。
「成功」という言葉は、タブーでもなければ、夢物語でもありません。
当然のように語られています。
そういう状況の中にいると、成功することが何も特別なことではなく普通のことになります。
(159)実行に移せないでいることについての考察
正当化・・・これは、言い換えれば「言い訳」です。
困ったことに、人というのは行動しない理由を正当化するのが非常に上手です。
・「明日からやろう」
・「今、時間が無いから仕方がない」
・「条件(お金等)が揃ってから、取り組もう」など
正当化の結果は、きまって後悔です。後悔しないためには。
具体的には、自分が普段日常的に使っている正当化の言葉を紙に書き出します。
言葉は、人の意識をコントロールするので、とても注意が必要です。
だからこそ、自分の言い訳の言葉をしっかりと認識することが重要です。
その言葉が導いた自分の状況を正しく認識することです。
それによって、生じた痛みを心から感じるのです。
そして、二度と同じ過ちをするまいと誓うのです。
(160)会社のあり方を、真剣に考えよう
経営者なら事業を始めた、または会社に入社した頃にいだいた理想を思い出して、経営者としてできることを実行して欲しい。
なのでもし、幸せになりたいなら、自分が楽しくやりがいを持って働くことです。
こうして社会に秩序が育つのだと思うのです。
(161)「学習効果の高い読書のコツ」
★それはどういう意識、立場でその本を読むか?ということになります。
ところが映画評論家が映画を観るときは、映画を観賞するというより観察します。
観察の目になると、映画の詳細から全容まで細かく記憶することになります。
アマチュアは観賞の目をもち、プロは観察の目をもって物事を見ます。
観客と映画関係者の違いは、このどちらの目をもって見るか?であり、それは目的意識の違いによって生じる違いです。
本についても同じことがいえます。
★観察の目をもって読書するコツ
誰かに伝えようと思ったら、その本の読み方が違ってきますよ。
その本に書いてあることの意味を、自分なりに理解しようと努めるようになります。
試してみてくださいね
(162)ネットを使ったニーズ調査:ミニチュア版のすすめ
営業経験に乏しい人は、まずはネットでその商品やサービスのミニチュアを販売してみましょう。
極論すれば、起業前にネットで「ミニチュア版」商品が売れない人は、起業後にもっと高い商品を売るのは難しいと思います。ミニチュア版を売るノウハウが身に付くまでは独立を見合わせた方がいいかもしれませんよ。
(163)起業や新規事業のプランに工夫を
商売人としてのセンスが問われる場面だとも言えるだろう。
(164)経営者が理想論を語ること
賛成
公に宣言することで、どうしても達成せざるを得なくなるように自分を追い込む効果があると主張する。反対
嫉妬などで妨害されるから、心の中に秘めておくべきだとする。正解
状況に応じて「経営者が社外で自分の理想論を語るのはほどほどにしたほうがいい」というコメントが紹介 されている。
社外で自社の言い分を訴えるには、「格好いいことを言うよりも、まずは合格実績や受講者獲得実績を示すこと」だという。
(165)理想論「本気」か、それとも「逃げ」なのか
(166)赤字を黒字に転換させる
- ★単純に言えば、儲かっていないビジネスはやめ、儲かっているビジネスに集中すればよい。それをキチンと実行できれば、業績はしっかりと回復する。
- ★利益率が高く、よく売れている商品があれば、それをどんどん伸ばしていく。逆に、利益率が低く、売上も芳しくない商品があれば、ラインアップからはずしていく。それが基本だ。
- !しかし現実は、必ずしもそのような判断にはならない。売れている商品については、「これで良し」と安心してしまう。本当はもっと売れるのに、もったいないことだ。
- !逆に、売れていない商品を問題視して、何とかもっと売ろうとして経営資源を投入する。売れている商品と比べれば、費用対効果の面では疑問視せざるを得ない。
一般的に、売上不振は競争力が低いことの表れだ。利益率の低さも、価格競争に対応せざるを得ないからであり、それもまた競争力の低さの反映となる。
しかし、本来の競争力に比して、著しくシェアが低いとすれば、伸びる余地は大きいという判断になる。伸びるかどうかの判断の根拠は、市場シェアと競争力との対比にある。
(167)「設計図」は世界に一つだけ、隣の会社の「設計図」は使えない
それもそのはず、『あなたの会社の「設計図」は世界に一つ』しか存在しません。
(168)自社を「何屋」と定義するか
(169)明確な方針を打ち出す能力とは
「客数を増やす」という方針に集中するから、そのための「あの手この手」が充実する。ここまでやるか、というくらいにやれば、たいていのことなら成果は上がる。
単純に「売上を増やす」ではなく、「顧客数を増やす」か「客単価を増やす」に分解することができなくてはならない。
(170)企業に「適正サイズ」はない
適正サイズを追求するのは、「都心で従来モデルのまま商売を続けると、いずれ固定費が収益を圧迫する慢性病に陥りかねない危険があるからだ」
↓
食品スーパーの場合、店舗のスクラップアンドビルドができる。だから、店舗を小型化しつつも、出店により、企業規模そのものは、拡大することができる。↓
食品スーパーにとって、店舗は事業単位の一つに過ぎない。事業単位の適正サイズを追求するにしても、それがすなわち、企業としての適正サイズにつながるわけではないのだ。
(171)いかに分類の切り口をみつけるか
そして、自主編集売り場については正社員が、一般的なブランドについてはアパレルの派遣社員が、中間はそれらの混在となる。人件費の高い正社員は、最も利益率の高い売り場に集中させている。
(172)仕事のインフルエンスを考える
「プロダクト(目指す成果)」
「インフルエンス(影響)」
視野の範囲の広さが求められる。
(173)客単価重視から客数重視に転換すべき
- ◆たとえば複数の事業単位や商品群、あるいは顧客ターゲット層を持つ場合、それらへの売上構成比率をどのように設定するかを考える。比率の数値をみれば、何を重点としているかがわかる。
- ◆売上以外に、人員構成比率にも戦略が反映される。人員のいわゆる「直間比率」をどうするかといった問題等は、根本にある戦略に基づいて決まる。
- ◆資金の配分についても同様だ。手持ち資金のうち、何に対してどれだけ投資するのか。戦略の意思決定なしに、それが決まるわけがない。また、その配分が決まらないうちは、戦略策定が完了していないということにもなる。
- ◆売上に絞って考えてみると、それは「客数」と「客単価」の掛け算になる。同じ売上を稼ぐにも、それらの組み合わせは無限にある。そこにも戦略が反映される。
(174)管理の単位を細分化
「どこから手をつけたらよいか、わからない」のなら、まずは管理単位の細分化から手をつけること。
(175)「言ってること」と「やってること」の不整合
・業績が低迷/停滞する本当の理由
残念ながら、これら時流によって出現する商売を妨害する壁は、これまでと同じ 商売のやり方ではクリア出来ないものなのです。
"壁"をクリア出来ない理由
- ・競合他社が自社のマネをしてどんどん出てくる ⇒自社の『強み』がどんどん薄れる
- ・商品やサービスに慣れたお客様のニーズが多様化してくる
-
・強力な資本や個性的なビジネスモデルを持った企業が他社を 引き離し始める
(※二極化が始まる) -
・『商品その物』ではなく、『提案(力)』や『情報提供(力)』 という非常に抽象的なモノが重要になってくる
(※お客様は商品そのモノではなく、"有益な情報"に価値を 見出すようになる)
・「競合企業とのバッティングを避けるために採るべき戦略は何か」を検討すべきである。
・地場工務店の生き残り策
地場工務店の生き残り策として、フランチャイズに加盟する方策はありますが、加盟できる工務店はほんの一握りに過ぎません。 何故かというと加盟金だけでも500万円前後の出費が必要であり、地場工務店にとってけっして小さな金額ではありません。 ましてモデルハウスを建てるとなると数千万以上の資金が必要となります。
・他社との違いを明確にし、差別化をアピールする。
・受注の為に無理な値引きをしないで、適正利益を確保する。
・厳格な工程管理により、資金繰りを楽にする。(運転資金が必要ない)
・営業活動を行なわない。営業職を必要としない。
大手建設業者にはできない、地方には地方の、中小企業には中小企業の「やり方」ってありますよ。
・地方工務店のマーケティングとは
もう少し相手を研究してみて下さい。決してあなたの会社が劣っている訳ではなく、広告方法など戦略が違うだけだと気付く筈です。
「この町は不景気で着工戸数が減ってしまって・・・」調べてみるとこの地域、過去3年間ほとんど新築着工件数は変わっていないのです!
環境のせい、他人(他社)のせいにしていてはいつまでも変われませんよ。
私はコンサルティングを受けた場合、必ずそこから入ります。その地域を知り、ライバルを知り、己を知らなければ勝てる筈ありません。
・中小企業の再生のためには
・「借りられたのでなんとかなりました。」
厳しい状況の企業が、銀行から融資を受けられるのは、本当に運が良いことです。そこはゴールではなく、あくまでスタートです。そこで安心してしまうと、最後のチャンスをつぶしてしまうことになり、倒産へ突き進んでしまいますよ。
・管理者不在
会社の規模が多少でも大きくなってくると、社長は社内の全ての業務にまで目を行き届かせるのは困難になるので、管理者をおく必要があります。それが、会社が個人事業状態から組織になっていく、第1歩なのです。
- ◇管理者は、その管理する業務が問題なく行われるように管理し、また必要に応じて、その上司もしくは社長に、報告を行う必要があります。
- ◇いろいろな業務において、その管理者を決めないでいると、はたしてその業務が問題なく、しっかり行われたかどうか、あいまいになってしまいます。
- ◇管理者(=責任者)がいないため、問題が起こっても誰にも注意できない状態となってしまいます。
・会社として重要な資産である顧客リストが作られていない。
・いつのまにか横領が発生していて会社のお金がごっそり抜かれていた。
・会社を再生させるための第一歩
人間の心理として、見えないものに対しては恐怖心が湧いてくるからです。資金繰りの状況が目に見えるだけでも、心が落ち着いてきます。
そのように、数か月先の資金繰りが見えてくるようになれば、経営者はだいぶ落ち着きを取り戻し、前向きな気持ちになっていきます。
・事業再生のために必要な経営者の資質
■経営者の資質「精神力」「判断力」と「リーダーシップ」
「会社と社員を守り抜く」という強い精神力を経営者が持てるかどうかが、会社を再生できるかどうかの一番の要素であると考えております。
優秀な社長さんの場合 | ダメな社長さんの場合 |
「精神力」「判断力」について・・・・ | |
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「リーダーシップ」について・・・・ | |
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・数十年前会社を失ってしまった経験からの言葉
実は私自身も数十年前までダメ社長さんの典型であり、数十年前会社を失いました。
本当に社長さんは攻めには強いのですが、守りに対しては非常に弱くなってしまいます。
そうなると、お客様や社員及び金融機関に対して、見かけの冷静さを保っていくことが精一杯であり、そんな状態で相手に弱みを見せてしまえば、今まで築き上げた会社が、さらに窮地に追いやられてしまう悪循環に陥ってしまいます。
しかし、「なんとしても会社を守り抜いて見せる」という強い意志をもった社長さんの会社は、必ず 再び蘇り復活していくことができます。
冷静に物事を判断し、「経営」という道の原点に立ち戻ってください。
たとえば起業した時のポジティブに富んだ、前向きな気持ちを思い出して下さい。
・経営者のスケジュール
私がいつも思うこと。それは、企業の1年後、3年後の姿は、経営者が、現在どのような仕事を行っているか、それに左右されるのではないか、ということです。
例えば、
仕組み |
10:40 - 13:35 13:35 - 13:45 13:45 - 13:50 |
職務権限一覧見直し 電話打合せ・社員S 電話打合せ・社員S |
新規B | 15:00 - 18:00 | 原稿執筆 売上向上マニュアル |
マーケ |
18:45 - 21:00 21:00 - 21:25 |
インポート作業 電話打合せ・社員O |
マーケ | 21:30 - 22:55 | セールスフォース効率化 |
マーケ | 22:55 - 23:25 | セールスフォース・「申込人立場」入力作業 |
「仕組み」「新規B」「マーケ」の言葉の意味は、後ほど説明します。
★まずは1ヶ月間、経営者は行動記録をつけてみましょう。
1.行動を行ったら必ずその場で記録を付けること。
2.1つの行動を始める時、終える時に、必ず時計を見ること。です。
そして、その行動記録を分類し、どの分類に、どれだけの時間をかけたかを計算してみます。
A.会社を良くする仕事、会社を伸ばす仕事 | B.A以外の仕事 |
|
|
言い方を変えると、Aは経営者が中心にやらなければできない仕事、Bは経営者でなくてもできる仕事、というように分けることもできます。
「この仕事は自分(経営者)でなくてもできる仕事ではないか?」
という視点で、過去1カ月の行動記録から、振り返り、そして次の1カ月に生かしていくのです。次の1カ月に生かすためには、次の1カ月の、スケジューリングを行うことが必要となります。
「社員」は、Bの仕事が多くあるのが通常です。
ただ、「社員」でもAの仕事が増えてくると、その会社は強い会社となります。経営者としての仕事ができる社員が増えてくることにつながります。
社員がAの仕事で成果をあげてもらうことができるよう、経営者としては教育をしていくべきですが、どうしても不向きの社員もいますので、そのような社員はBの仕事をしてもらうことにより、会社としての生産性を上げていきます。
・あなたの会社の「体質」を把握できているか
<財務診断でわかること>
- ・資金繰り表によると、営業キャッシュフロー、営業収支はプラスなのだからリスケで資金繰りがまわることが明らか。
- ・このままだと、会社の現預金は数カ月後には底をつくが、決算書から新規借入が無理なのは明らか。リスケジュールだけでなく赤字事業撤退を同時に進めることができれば、資金繰りのメドはつく。
- ・事業の赤字を解消すべく、新規事業を計画しているものの具体的な計画、特に資金計画がないため借入はまず無理だが、資金繰り表によると、ひとまずリスケジュールで資金繰りを落ち着かせることはできる。
◇決算書は過去の体質分析 ◇試算表で現在の体質を分析 ◇資金繰り(計画)表は将来を分析 | 左記3点を揃えれば銀行対応は一通りできる、ということはおさえてください。 |
・業務の進め方、プロセスの改善でみえる経営改善
売上をあげるか? 粗利率をあげるか? 経費を落とすか? この3点が基本 | + | 私どもが行う財務診断では、会社の体質を知ることだけではなく、業務の進め方、プロセスの改善まで分析するケースがほとんどです。 |
業務の進め方問題点 | |
問い合わせ客や見込み客のフォローがまったくされていない |
顧客の平均単価はどれくらい? 顧客の取引回数は? 返品やキャンセル率はどうなのか? また、前年度と今年度の比較、そして、全体を構成する中で占める割合等を答えられなければ調べてください。 |
経費削減 | 仕入原価、部品組み立て(アセンブリー)外注費、ロジスティックなど、一度も見直しをしたことがなかったが、交渉したら簡単に値下げできたケースは、弊社の顧問先をみても、1件や2件どころではないんですね。 |
自社の問題点を発見し、経営改善計画書に盛り込み、実行に移さなければなりません!
『経営者の心構え』
(176)収穫までの時間差に耐えられる強い意志を持つ!
どんな仕事でもそうですが、利益を生み出せるようになるためには、一定期間努力を継続することのできる行動力と忍耐力が必要です。
収穫が得られようになるまでの時間差に耐えられるには
本人の口から夢を語る!
夢を語られるようになったリーダーはどんどん強くなります。
(177)年収アップへの道
-
・年収アップを決意し、目標を設定し、紙に書くこと。
目標を設定し紙に書いて毎日眺めると、達成できる確率が上がる。 -
・年収目標の棒グラフを作成。
年度ごとに実績の棒グラフをその横に記入していくことで、年収の推移、年収目標の達成状況が一目でわかる。
この年収棒グラフは自分自身を励ます材料に大いに役立つ。 -
・そして、毎日毎日願い続ける。
毎日トイレに貼り眺めるなど。
(178)住宅建設会社・工務店の業績アップ・会社再生
■今こそパートナーシップを
簡単に言うと「不動産」+「設計事務所」+「工務店」の組み合わせ。