(29)なぜ営業マンは売り逃しをするのか

売り逃しになりやすいパターンとは?

売上が低下していっている企業の経営者の方に聞くと、たいていは固定費の削減を進めていらっしゃいます。
ただ、私が経営者の方からお話を聞いていると、固定費の削減はどの企業も行っていても、売上増加策、つまり売上が低下していっている状態の歯止めをかけ、増加に転じていくための対策を行っている、ということはあまり聞きません。

例えば、営業マンが何人かいる企業だったとします。
自社の営業マンが、そのお客さんと面談している現場を、経営者の方は見たことがあるでしょうか。意外とそのような経営者の方は少ないのではないでしょうか。

そのような状況においては、経営者は営業マンが、お客様とどのように話をしているかを把握することはできません。
こわいのは、そのような営業の実際の現場において、多くの売り逃しが起こっている可能性があるということです。

営業の現場にてありがちな、売り逃しになりやすい5パターンです。
  • 1.営業マンが、自分が売りたい商品・サービスだけをお客様に勧めていて、逆にお客様が買いたい商品・サービスに気づいていない。
  • 2.お客様に、あなたの会社が取り扱うことができる商品・サービスの全てを知らせていないため、お客様が買いたい商品・サービスがあなたの会社に実は存在することを知ることができず、お客様は他社からそれを買っている。
  • 3.お客様の所に行き、「何かご用はないですか?」と言って、「特にないよ」と言われて帰ってくるだけの、御用聞き営業になってしまっている。
  • 4.お客様の困ったことは何か、解決したい問題は何か、という視点からの提案営業ができず、そこにあるかもしれない案件を掘り起こすことができていない。
  • 5.お客様はあなたの会社の商品・サービスについて興味を持って営業マンに質問しているのに、営業マンは明確な説明ができず、ビジネスチャンスを 逃してしまっている。

これでは、その営業マンが多くの売上を獲得してくることは期待できないですし、一方でその営業マンに対しての人件費も多く払ってしまうことになるので、売上は低下していくわ、人件費の負担が重く赤字になってしまうわ、と大変なことになってしまうのです。

改善の取組
  • ・お客様ごとに、商談の記録を付けていき、それは営業マンの日報と連動させる。それを経営者が見て営業マンにアドバイスし、企業1社1社への取組を改善させていく。
  • ・営業マンにロールプレイング訓練を行い、営業の現場でのお客様との接し方、話し方を改善させていく。
    ※ロールプレイングとは、実際の場面を設定し、そこでの役割を演じることにより、実務を改善していく訓練法。

経営者は、悪い状況をどう跳ね返すか、会社が少しでも良くなるようにどう対策を行うのか、それらを考えることが、大変重要な仕事の一つです。

売上を増加させるための対策を何もうっていないから、売上が下がるのです。 とにかくがむしゃらに、いろいろな手をうっていくしかないのです。

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