2017年9月28日
(1)『問題解決能力を身につけるための質問
質問する時の三つのコツとは?
質問する時にちょっとしたコツを三つ覚えておくと問題解決能力は格段に上がります。
1)「私はあなたよりもよくわかっている、よく知っている」と いう価値観は捨てましょう。
「私は知らない、よくわからないから教えて欲しい」という謙虚な立場に立ってみましょう。(2)同じ質問は一度でなく三回以上は続けてみましょう。
人や組織の問題は数学の問題と違って「解」は一つではありません。「それ以外にはないですか?」「他にはもうないかな?」と何度か問い掛けてみましょう。
(3)意識が過去へと戻るような質問は繰り返しても意味がありません。
例えば何か失敗した場合「なぜ、失敗したのか?」という質問の繰り返しでは問題の本質には近づきません。本当に知りたいのは「どうしたら、成功するのか」ということですね。意識を前に向かわせる質問をしましょう。
(2)『ある化学会社での社長プレゼン』
社員研修の3つのヒント
先日、ある化学会社の中堅社員が社長プレゼンする場に立ち会いました。内容的には、非常にいいものでしたが、言いたいことがなかなか役員方に伝わっていきませんでした。そのため、技術的な瑣末な質問攻めに会い、プランそのものがお蔵入りしそうになっていました。
そこで、私が助け舟を出しました。ただ私がやったことといえば、プレゼンシートを1枚も使わずに、彼らがプレゼンしたいことのポイントを口頭で整理しただけでした。
プランの実行計画の瑣末な欠点からプランそのものが否定されてしまうのか、それともプランの必要性ではコンセンサスを取り、実行計画の徹底度の検証を要求されるのかでは、経営という視点では天と地ほども違いがあります。
そもそも、未来の技術に対して、微塵も不安がないなんていうケースは稀です。欠点を探せばいくらでも出てくるのです。その不安を知恵とやる気で克服していくところが人間のよさであり、さっと考えて100%OKなんていうものが、競争力の源泉として、世の中にごろごろしているなんていうラッキーはあまり期待しない方がよいでしょう。
今回の話のポイントは
「なぜそのプランをやるのか」が十分コンセンサスを取れれば、どうやるのかはいくらでも考えられるということで、「なぜ」の部分で必要性を理解させなければ、瑣末な議論でプレゼン全体が否定されてしまい、将来の礎を失う意思決定をしてしまう可能性があるということです。
- 1.社内コンセンサスに必要なプレゼン技術を身につけていますか?
- 2.「なぜ」の部分の理解を得て「方法論」を考えるステップを踏んでいますか?
- 3.社員のプレゼン能力を高める社内教育・トレーニングを実行していますか?